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北斗星、安保法制、パーティ、猫など

2014年05月23日 23時57分 JST | 更新 2014年05月23日 23時57分 JST

 石破 茂 です。

 日曜日の函館での前田一男代議士の諸会合からの帰途は、願いが天に通じたのか、夜行寝台特急「北斗星」を使うことが出来ました。

 山陰直通の特急「出雲」が走っていた当選四回までは多い時で週四回これに乗っていたのですが、今から思い返すと、最も選挙が厳しかった当時に何とか当選し続けることが出来たのには、この列車の存在が大きかったように思います。

 東京での夜の会合を終えて十時発の静岡行き新幹線「こだま」に乗って、一時間前に東京駅を出た「出雲」に静岡で乗り換え、朝八時ごろに鳥取着、夜八時過ぎの「出雲」に乗って翌朝七時に東京着、という日程を可能とするダイヤは実に便利でしたし、これに飛行機や大阪行きの夜行急行、夜行バスを組み合わせると、昼間の本会議や委員会、党の会合などに支障をきたさずに、大概の日程を欠かすことなくこなすことが出来たのです。

 上りの朝方には車窓から真鶴付近の朝の海、下りの朝方には山陰海岸を眺めることが出来、随分と心癒されたものでした。

 当時二往復走っていた京都経由の「出雲」は伯備線経由の「サンライズ出雲」に置き換えられてしまい、我々鳥取県東・中部に住む者には極めて使いにくくなりましたし、兵庫県北部の人々には全く使えないものとなってしまいました。時代の流れとはこんなものなのかもしれませんね。

 ブルートレインにはいかにも昭和らしい雰囲気に浸ってノスタルジーを感じたりもするのですが、それだけこちらも年齢を重ねたということなのでしょう。「降る雪や明治は遠くなりにけり」という中村草田男の句は昭和六年の作だそうですが、平成の御代ももう二十六年、昭和もどんどんと遠くなりつつあるようです。

 今週は安全保障法制整備の議論に追われた一週間でした。

 いわゆる「グレーゾーン」の法制整備から議論に入ることで自民・公明の協議では一致をしたのですが、出口についてはまだ明確に見えてはきません。

 警察権では対応できないが、さりとて自衛権そのものでもない態様を「グレーゾーン」と呼ぶのですが、警察権と自衛権の本質的な違いは何か、装備や運用はどのように異なるか、この議論も相当に複雑かつ難解なもので、事前の準備を周到に行っていく必要があります。

 この議論の必要性は十年以上前から指摘されていたのですが、長く放置されたままでした。「今ならまだ間に合う」との思いで取り組んでまいります。

 本件については山田吉彦氏と潮匡人氏の対談「尖閣激突」(扶桑社)がとても参考になります。

 先週末から今週初めにかけて、いくつかのテレビに出演して集団的自衛権についてお話ししたのですが、「そもそも集団的自衛権とは何か」という根本論を抜きにして番組が進んでいくことに危惧の念を持たざるを得ませんでした。

 時間や紙幅に制限がある以上やむを得ないことかも知れませんし、さりとて専門書は難解すぎて一般の方には不向きです。自分の本を宣伝するつもりはないのですが、「日本人のための集団的自衛権入門」(新潮新書)をお読みいただければとても幸いです。

 防衛庁長官を退任してから防衛大臣になるまでの間に、自民党防衛基本問題小委員長として党内勉強会向けに作ったレジュメを基に書いたものですが、更に深くお知りになりたい方には佐瀬昌盛防衛大名誉教授の「集団的自衛権 更なる論争のために」(一藝社)、坂元一哉阪大教授の「日米同盟の難問」(PHP)をお勧めいたします。

 十九日月曜日に東京で開催いたしましたパーティには多くの方にお出かけいただき、誠に有り難うございました。会費とお時間を拠出頂いたことに対して、十分にお応えしなくてはなりません。

 企業・団体関係の方以外の一般のお客様の比率が少し高いのが私の会の特徴で、その方々に「行ってよかった」と思って頂けたかどうかがいつも気になります。

 歌舞音曲があるわけではなし、素晴らしいご馳走がふんだんにあるわけでもなし、さりとてすべての方とお話したり写真を撮ったりもできませんでしたため、「折角行ったのに」という思いを持たれた方もあろうかと思います。いつも申し訳なく思っております。

 「君の知らない猫」なる雑誌がワールドフォトプレス社から発刊され、何故か私が猫と一緒にいる写真が掲載されております。

 鉄道、プラモデル、70年代アイドルからさらに趣味のジャンルを拡大したわけでは勿論ありませんが、ひと時の心和む取材ではありました。

 

 週末は、24日土曜日が自民党長野県連大会、25日日曜日が自民党佐賀県連政経セミナーでそれぞれ講演です。

 来週で五月も終わりです。皆様お元気でお過ごしくださいませ。

(2014年5月23日「石破茂ブログ」より転載)