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キャリアの階段を登る仲間と、変わらぬ日常の自分に思うこと

2015年04月13日 01時47分 JST
Georgie Pauwels

同じ職場で5年も居ると、随分と周囲の顔ぶれが変わってきました。

先日、仲の良いアーティストが怪我を理由に引退し、シルクドソレイユのキャスティングとして次のキャリアをスタートさせました。

また今週に入ってからも、別の友人が別の道へとステップアップするとの報告を聞きました。サーカスは入れ替わりの激しい業界ですが、目前でキャリアの階段を登っていく姿を見るとぶっちゃけ不安になります。

5年も経って同じ仕事で良いのだろうか?

いつまでこの場所で居るのだろうか?

他の道へ進む仲間を後目に、キャリアという言葉を本気で考え始めました。

同僚の約半分が違うキャリアへと進んでいる

気になって数えてみると、5年前の約半分の同僚が違うキャリアへと進んでいました。別のショーに移動したり、クリエーション(※1)に参加したり、起業して全く違う業種に居たり...。

特に自分は「ラヌーバ以外のショーに挑戦したい!」「キャラクターになりたい!」という思いが強いため、仲間がチャンスを掴んでいく様子をどこか恨めしく見ていました。

別のキャリアに進んだ仲間達は、FaceBookでキラキラした近況を挙げている。その様子を見るたびに不安が募ります。

※1:シルクドソレイユではゼロからショーを創る事をこう呼ぶ

キャリアの裏にあるものとは?

チャンスを掴んだ仲間たちを思い出すと、彼らに1つの共通点がありました。それはステージ以外にも情熱を燃やす何かがあったことです。

12年間の末にチャンスを掴んだアーティストは、別でサーカス学校を経営していました。昼間と週末はサーカスを教え、平日の夜はシルクドソレイユのステージに立つ。よほどの情熱がなければ成し得ないことでしょう。次のキャリアもこの活動が評価された事が大きな理由だったと言います。

この記事で紹介した「将来への保険」程度の覚悟じゃ到底出来ません。

参考記事:>将来に保険かけるより、目の前の仕事に全力で取り組んだ方がいい

仲間のキャリアを眺めていると、どれも羨ましい事ばかり。でもこれって、彼らの人生の一部分を顕微鏡で見ているだけなんだって気付きました。

最初の例に挙げたキャスティングの友人も、元はといえばステージに立つ道を絶たれたことが次のキャリアへのキッカケだったのです。彼はトレーニング中の不幸な事故で大怪我を負いました。2年間のリハビリの末に復帰したものの、ショーでの痛みが取れずにやむを得ず引退を決意したといいます。

キャリアの裏側には膨大な地味な日々が隠れてる。キラキラ見えるは、その氷山の一角に過ぎないのです。

キャリアをどう考えるか?

ラヌーバには1997年の初演から出演を続けているアーティストが十数名います。40歳を超えるアーティストも増えてきました。

彼らのキャリア選択も一つの価値です。15年以上もステージに立つことは容易ではありません。しかし自分には「ラヌーバじゃないショーに出たい!」「キャラクターになりたい!」という夢があるので、同じ場所で長く働く選択はしないでしょう。

ここまで例に挙げた2人は、いつでも飛び出せる準備がキャリアを輝かせたのだと思います。彼らの背中を見ながら、今日もステージに立ち続けます。

(2015年4月12日 「なわとび1本で何でもできるのだ」より転載)