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舛添知事個人の問題に留まらない、東京都政の情報隠蔽体質 -首都大学東京の中期目標を例に-

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こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。

舛添問題を影に完全に隠れてはおりましたが、第二回定例会ではもちろん通常の議案も審議されておりましたので、いくつかご紹介をしていきたいと思います。

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その中の一つが「首都大学東京中期目標」の承認です。

10年前に都立大学から首都大学東京へと改変された本校ですが、

都市教養学部

都市環境学部

システムデザイン学部

健康福祉学部

からなり、一般の大学とは一風変わった学部・コースを揃えているのが特徴でした。

これらを10年間の実績に鑑み、特に都市教養学部を中心に変更を加え、人文社会学部・法学部・経済経営学部・理学部など、いわゆる「一般的」な形に再編していくのが、今回の目標の大きな特徴の一つです。

他にも目標の内容は多岐に渡りますが、資料をPDF化してアップしようと思ったら手元にないのでまた後日...

で、このプラン自体にも非常に多くの議論があるわけですが、特に今回わたくし&インターンの現役首都大学生・小松さんが問題視したのは、情報開示と説明のタイミング・やり方です。

今回、策定されて議案として都議会に上がってきたこちらの計画は、5月9日の段階で「公開」で行われたある委員会にて承認されました。(この委員会で承認された後、都議会に送られて正式決定)

そしてこれが翌日には新聞記事になったわけですが、なんとそれまで首都大学東京の学生たちには一切の説明がなし

まさに「寝耳に水」の学部再編(ほぼ)決定の情報がもたらされ、

「自分の学部はもうすぐ、なくなってしまうことが決定なのか?!」

という不安が、決して少なくない学生に駆け巡ったと仄聞しています。

こうした議論のプロセスや決定事項について、どうして学生や保護者、その他ステークホルダーに説明していなかったのかを質問すると、

「変更の可能性がある段階、詳細を説明できない段階で在学生に説明することによって、かえって不安を招くこと、さらにはそうした不確定な情報が流れることにより、首都大学東京を志望している高校生に無用な心配を与えることなどを懸念したため」

という答弁が返ってきました。

...もうですねー、もうですねー、こういうの本当にやめた方がいいと思うんですよ。

これだけメディアやネットが発達した時代に、議論のプロセスを秘密裏に行って、確定してから知らせようとしたって、それは完全に無理な話です。実際、今回も

「無用な心配を与えることを懸念」

し、隠した(ように見えた)ことによって、余計に抵抗や不安を大きくした結果になっています。

人々が政治や行政に無関心になりがちなのは、その決定プロセスが不透明でわけがわからないからです。

そして、決定事項だけ上意下達されることに、諦めと失望を感じるからです

たしかに議論の過程をオープンにすれば、様々な意見は噴出するかもしれません。

しかしながら、それらを丁寧に汲みとって進めていくことこそが、民主主義化における政治決定のプロセスに最も重要なことのはずです。

東京都はこうした情報公開の積極性や精度において、もっとも遅れている地方自治体の一つと言われています。

今回の一連の舛添問題で一躍有名になった「黒塗り」の海外視察経費資料も、「東京都ルール」の中ではまったく問題ないと判断されて出てきた結果です。

裏を返せば今は、情報公開に対する姿勢を抜本的に変えるチャンスです。

疑惑の解明をしていくことも無意味ではありませんが、何より今回の騒動から「何を変えていくのか」はより重要になります。

今回の記事で例に出した首都大学東京のようなケースは、まちづくりの再開発や道路整備など、行政計画のあらゆるものに当てはまります。

反対派の人々に説明し、納得いただくことは至難の技かもしれません。

しかしそれを「先送り」していけば、結局どこかで行き詰まるのです。

無用な疑惑を招かぬように、むしろこれからはすべてを「オープン」にしていくこと。

これを私は、今後も強く主張していきたいと思います。

それでは、また明日。

(2016年6月18日「おときた駿オフィシャルブログ」より転載)