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国家戦略としての文化政策「劇場・音楽堂法案」

2013年07月11日 16時33分 JST | 更新 2013年09月09日 18時12分 JST

私は多くの趣味をもっていますが、その中でも特に音楽に心を惹かれてきました。

今も足繁く音楽会やコンサートに通っていますし、聴くだけでなく、チェロやリコーダー、尺八などの楽器や合唱など、自らする音楽も深く愛しています。

そういった個人的な関心が出発にあるのは確かですが、政治家として私が文化政策を重要視しているのは、ボーダーレス時代に協調し、かつ日本人としての自立性を忘れないために、文化政策が果たす役割が極めて大きいと思っているからです。

私の文化政策は、今まで見過ごされてきた(1)国家戦略としての文化政策と、(2)経済戦略の見地からの文化政策という二つの見地に立った、未来志向のものです。

【劇場・音楽堂法案】

私が取り組んできた文化政策の代表的なものとして、劇場・音楽堂法案があります。

いままでは、劇場・音楽堂という言葉を日本の法律で見つけようとすると、出てくるのは消防法と建築基準法だけ。まさに文化を振興するというよりも、単なるハコモノ整備の一環として劇場・音楽堂を考えていただけでした。

このようなハコモノ整備の考え方から脱却し、社会の公共財としての劇場・音楽堂を作ろう――それが劇場・音楽堂法の議員立法をめざす最大の目的です。

国づくりの基本に文化政策を位置づけ、その拠点として劇場・音楽堂を考える。それがこの法案の背骨です。法案の要旨を紹介します。

《劇場、音楽堂等の活性化に関する法律(案)の要旨》

・劇場、音楽堂等は、国民の生活の「公共財」。地域の文化拠点として、活力ある社会を構築し、地域の発展を支え、国際社会の発展に寄与する「世界への窓」となる。

・劇場、音楽堂等で創られ、伝えられてきたさまざまな実演芸術を守り、育てていく責務の確認。

・施設整備中心のいままでの政策の転換。実演芸術に関する活動そのものや、人材の育成等への支援に重点を移す。

・東京をはじめとする大都市圏に集中しており、地方においては、多彩な実演芸術に触れる機会が相対的に少ない状況が固定化している現状も打破。

・実演芸術の担い手と、国、地方公共団体、教育機関等が相互に連携協力。

・劇場、音楽堂等の役割を明らかにし、将来にわたって、劇場、音楽堂等がその役割を果たすための施策を総合的に推進し、心豊かな国民生活及び活力ある地域社会の実現並びに国際社会の調和ある発展を期する。

この法案は、私の個人的関心から単に文化国家を志向するようなものではなく、ソフトパワーを活かした国家戦略として文化の振興を狙ったものです。

「市民が主役」の原点へ―民主党"新生"のために》 より抜粋