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セール品は本当に売れるのか。

2014年07月29日 01時23分 JST | 更新 2014年09月26日 18時12分 JST

アパレル業界はセール真っ只中ですね。セール品目当てに百貨店などに赴く方も多いでしょう。

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そんな中、某大手セレクトショップで店員をしている友人から聞いた話に驚きました。

"夏のセール真っ只中だけど、セール品よりプロパー(定価)の商品のほうが売れてるんだよね"と。

この店舗は、誰でも知っている有名セレクトショップで、店舗も都心のど真ん中。多くのお客様が来店するであろうこの店舗でプロパー商品のほうが売れているそうです。

さらに最近では、消費者はアパレル商品の原価率が10~20%であることを知っている人も多くいるようで、"消費者も賢くなってきていて、単に安くしただけでは商品を売るのは本当に難しくなってきてます"とのこと。

消費者が賢くなってきている背景には、

■アウトレットモールで販売されている商品が、アウトレット価格で販売するために作られた商品であることや、海外で安く仕入れた商品にブランドのタグがつけられて販売されているだけ、といった内容が報道されたこと。

■セール品についても、本来の「売れ残りを処分するためセール価格にする」ではなく、「セールのために作られたセール品」が多く出回っていることが知られ始めた。

からだと思っています。

「Sale40%!」「最大70%オフ!」という大幅値引きの立て札。これほどの大幅値引きでもセール用に作られた商品だからこそ原価割れせずむしろ利益がまあまあ出るわけです。

(もちろん、在庫を残すことも倉庫費がかかるので、本当の売れ残りについては、セール価格で販売し少しくらい原価割れしても販売したいという場合もあり、一概には全てが利益が出るとは言えません)

これらの事実を消費者が理解してきているわけです。

■この事実は知られるべき

こうやって書くことでもっと知られてしまうわけですが、知られるべきです。

少なくとも「このブランドが好き!」と思って購入していただいているお客様を失望させてはいけないし、失望させるくらいなら、事実を伝えた上でそれでも買ってもらえるのかもらえないのかの判断をしていただくべきだと思います。

■メイドインジャパン工場を守る、という観点からの「セール」

「セールのために作られたセール品」が増えてしまうことは、結果海外で安く作れる工場への生産委託がますます進むことになります。

もちろんセール品として販売する商品を国内工場に生産委託するケースもありますが、結局それでは工場側に無理な原価抑制をお願いすることになり、"赤字なのに作らないといけない""断ったら次に発注してもらえなくなる"という負のスパイラルに陥るだけです。

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なので、このままセールのためのセール品が作られ続けることには反対です。

ただ、もはやセール品が売れなくなってきている状況とセールのためのセール品が横行している状況を鑑みると、わざわざセールをする意味もこれから薄れていく気もします。

セールの時期だからは関係なく、モノを選ぶとき買うときは、素材や縫製、そのブランドのストーリーなど、価格とは異なる要素がもっと選ばれるようになるはず。

メーカー側としては、価格以外で堂々と「うちはここが違います」と価値を胸を張って言えるものを作っていくべきだと思います。そういった付加価値が消費者を真に満足させることにつながりますし、メイドインジャパンの発展にもつながるのではないでしょうか。