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『訳あり球根』50万球完売、ツイッターで支援の輪 事故で品種不明、球根ガチャと命名の「中の人」に聞く

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荷崩れを起こしたチューリップの球根 出典: 国華園提供

この時期になんの訳ありかと思ったら本当に残念な訳ありでした――。そんな書き出しのツイートがきっかけとなって、チューリップの球根約50万球が完売しました。訳ありの理由は、出荷場でパレットが割れ、品種ごとに分けた球根がごちゃ混ぜになったことでした。本来なら売り物になりませんが、何が出るかわからないことを逆手にとって「球根ガチャ」と銘打ち、格安でネット販売したのです。園芸会社の部長と、ツイッターの「中の人」に話を聞きました。

【画像】無残にも荷崩れを起こした時の球根。こんな花が咲くかも?国華園で扱っているチューリップの画像も

消費税・送料込みで100球1380円

訳ありの球根を販売したのは、大阪府和泉市にある「国華園」です。今月4日、品種や花の色が分からなくなった球根をセットで売り出しました。

100球1380円(消費税・送料込み)という格安価格もありますが、国華園のツイッターアカウントのつぶやきがきっかけとなってネット上で支援の輪が広がり、15日に完売しました。(一部キャンセルが出た分について追加販売中です)

なぜ、こうした商品を販売することになったのか? その理由は、オランダから輸入した球根が、港や出荷場で何度か荷崩れを起こし、品種がごちゃ混ぜになってしまったからです。

総務部長の弓場朗弘さんは「毎年こうした事故は起こっているのですが、今年は回数が多く、規模も大きかったんです」と説明します。

ツイッター通じ注文殺到

廃棄を検討していたところ、社内のネット販売担当者が「格安でネット通販で売ってみませんか」と手を挙げたそうです。

通常は100球あたり3000~5000円する球根を、送料込みの1380円で販売。ホームページ上で経緯を説明した上で、「訳ありごちゃまぜチューリップミックス」として売り出しました。

注文が殺到するきっかけとなったのは、ツイッターを担当している女性社員の投稿でした。

「この時期になんの訳ありかと思ったら本当に残念な訳ありでした! 不慮の事故すぎますorz ほんとに何色が咲くかどれくらい偏るのか不明ですが送込みですしめっちゃ安いので是非......」

「球根現物支給という悲劇から...」

この投稿は、あっという間に拡散。「本当にワケアリだ!」「発生時の現場の空気想像するだけでつらい」「学校とか良さそう」「花好きの母に教えて即時注文」「お母さんへのプレゼントとして買ってみた」と支援の輪が広がり、リツイートは1万7千を超えました。

「リツイートが1万を超えたあたりから、急に注文が増えたんです」と弓場さんは振り返ります。

公式ツイッターでは「これでボーナスが救われるかもしれません」「アクセス集中しているせいなのか、たまにサイトに繋がりにくいです......すみません......」などと状況を説明しながら、問い合わせや応援の声に返信を続けました。

「球根ガチャ」も効果

完売の一因として、ツイッター上で「球根ガチャ」という名称を使った効果も大きかったようです。「中の人」である女性社員は、こう話します。

「お客さまから『ロシアンルーレットみたい』と言われたのがきっかけでした。それだと『はずれ』が1発入っていることになるので、何かいい表現がないかなと考えて、お楽しみ感のある『球根ガチャ』というネーミングを思いついたんです」

完売したことについて、弓場さんは「ネットを通じて新しいお客様に広がったのがうれしいです。最近では園芸といえば花より野菜が人気ですが、花にも注目していただくきっかけになれば」と話します。

「中の人」の女性社員は「会社のツイッターは誰がやってるんだろう、といった感じだったのが、私だと社内に知れ渡ってしまいました。どうしよう......(笑)」と心配そうに話していました。

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