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「大学入試にTOEFL義務付け!?」を考える

2013年12月21日 00時40分 JST | 更新 2014年02月19日 19時12分 JST

TOEFLという英語試験をご存知でしょうか?

また、その試験を日本の大学入試として採用しよう、という議論があることをご存知でしょうか?

「大学入試にTOEFL義務付けを」首相に自民提言(朝日新聞)

今回はこの大学入試とTOEFLについて、考えてみたいと思います。

簡単に説明すると、TOEFLというのは英語が母国語以外の人が、アメリカの大学や大学院に進学する際に、英語の実力証明として受けなくてはならないテストです。ではこれを日本の大学入試に導入することに、どんな意味があるのでしょうか。

結論から申し上げて、私はこの提言に賛成です。

理由は簡単で、現在の大学の英語受験よりTOEFLの方が、英語の実践能力を測るのに優れているからです。TOEFLは「読む」「書く」「話す」「聞く」の4技能を測れるテストで、少なくても日本の大学入試の英語よりも、実践的だと断言できます。

「日本の学校英語教育は英語の実践力という点で、有効ではない」ということは、大多数の日本人の経験から一般的意見と言えるでしょう。なので、英語の教育内容を改善しようという議論は、もっともなものです。

ただ卵が先か、ニワトリが先かの議論でもありますが、英語の実践的能力を測らない日本の大学入試のために、それに合わせた役に立たない英語を勉強せざるを得ない、というのも事実です。逆に言えば、TOEFLが大学入試となれば、TOEFL用に実践的英語力を学ばざるを得ないのではないか、ということです。

私はTOEFLを完全なテストだと言う気は全くありません。ただこれまでの大学入試を中心とする日本の英語教育に関して、これだけ多くの人が「意味がない」と考えるのであれば、大学入試の形態ごと、そろそろ考え直していいのではないでしょうか。

そもそも学校英語が役に立たないというのは、昔から言われていましたが、何年経ってもそこに大きな変化はありません。また大学入試をTOEFLに統一すれば、海外大学進学の際も、別の英語試験準備をする必要がありません。

この「大学入試にTOEFL」という提言には、"識者"からの反対などもあるようですが、これまでの英語教育内容策定で失敗してきた"識者"の意見こそ、意味がありません。現状の教育に課題があるならば、なんかしらの打ち手を考えねばならないのです。

もちろん現実的には導入にあたり、TOEFLは難し過ぎる、コストが高い、英語教員がTOEFLで高点数をとれない、など諸々の問題があると思います。また形作って中身作らず、では何の意味もありませんが、こうした提言は本気で考えるに値すると考えます。

よく日本のTOEFL平均点はアジア最低とか、北朝鮮の次でブービーだとか話題になります。そしてそれに対する反論として、受験数など統計上の問題や、コストの問題が言われます。例えば東南アジアでは、そもそもTOEFLを受ける層が、少数の教育レベルが高い人ばかりだ、などなど。

しかし、そんな言い訳に甘えていられる状況でしょうか?

それにしても、低過ぎではないでしょうか?

実際には日本人は英語ができる、と言えるような状況でしょうか?

国民全体の生活レベルが高いのであれば、教育費も高く割けるという点で、全体的な語学レベルが高くなってもいいのではないでしょうか。(国のGDPあたりの教育予算の割合の議論はあるにしても)

TOEFLという試験は日本だけでなく、他の多くの国でも受験されていて、国際的認知も評価もあるという点や、ある程度他国と相対比較もできるという点で、優れていると思います。試験内容が完璧な試験では全くないですが、完璧な試験など存在しないという前提で、より良い大学入試のあり方や、英語教育のあり方を求める上で、こうした提言を検討していくことに大きな意味があると思います。

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