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「汚染水のコントロールは不可能」米・原子力規制委員会 ヤツコ前委員長が指摘

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JACZKO
Gregory Jaczko, chairman of the U.S. Nuclear Regulatory Commission, speaks during a Bloomberg television interview in New York, U.S., on Thursday, Nov. 12, 2009. Nuclear power, which already produces 14 percent of the worldÕs electricity, is undergoing a revival after a drop-off in development. Fifty plants are being built worldwide, almost double the number under construction in 2004, the World Nuclear Association in London said. Photographer: Daniel Acker/Bloomberg via Getty Images | Getty
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汚染水を完全にコントロールするのは無理――福島第一原発事故の発生当時に、アメリカ・原子力規制委員会(NRC)の委員長だったグレゴリー・ヤツコ氏が9月23日、記者会見で話した。

前米原子力規制委員会委員長、グレゴリー・ヤツコ氏:「(Q.安倍総理がコントロールできると言っていることについてどう思いますか?)(汚染水を含む)地下水の影響を最小限にするのは可能だが、すべてコントロールするのは無理だ。どんなことをしても流れ出てしまう」

ヤツコ前委員長は、「福島第一原発の汚染水の問題は以前から予想されていたにもかかわらず、ここまで放置されていたことに驚いた」と述べました。また、汚染水への対応について、事故を起こした東京電力が主体となってやるのは当然であるが、政府もしっかり監督すべきだと指摘しました。

(テレ朝 news「福島第一原発「地下水制御できない」NRC前委員長」より 2013/09/24)

福島第一原発から漏れ出る汚染水をめぐっては9月8日、2020年の夏期オリンピック開催地を決めるIOC総会で、安倍首相が「汚染水は完全にコントロール下にある」と断言し、事実上の国際公約となっていた。しかし、発言当初から汚染水の管理状況について懸念する声も多かった。また、東京電力が首相の発言について問い合わせを入れたと認めるなど、「コントロール下」発言の根本が揺らいでいた。

ヤツコ氏は事故当初の政府の対応の遅れを批判。汚染水が国際問題であることを強調している。NRCは事故発生直後にすぐ担当者を福島に派遣していた。

「東京電力に対応能力がないという懸念を国際的にますます高めた。規模や関心の大きさから、なぜもっと早く政府が関与しなかったのか不思議でならない。日本国内では、ほかの原発の再稼働にばかり関心が集まり、福島第一原発の汚染水の対応が忘れられていたようだが、国際的には、まだまだ対応を続けなければならないという意識があり、アメリカを含め、それがさらに深まった」と述べ、日本政府のこれまでの対応を批判しました。

(NHKニュース「汚染水問題で政府の対応を批判」より 2013/09/23)

さらにヤツコ氏は、「原発事故は起こるものだ」と断言。NRC委員長という、原子力政策の要職にあった人物が汚染水問題、ひいては原発の安全性そのものに踏み込んだ発言をしたことは、大きな影響がありそうだ。

ヤツコ氏は日本がこれから原発とどう向き合っていけばよいかについて「原子力の関係者の間では『原発は安全で事故は起こらない』という考え方もあったが、『原発事故は起こるものだ』という基本的な事実を認めないとオープンな議論はできない。事故は防げないという前提で、重大で過酷な事態にならないようにするには、どうすればいいかを考えるべきだ」と述べ、これまでの発想を変えるべきだと指摘しました。


(NHKニュース「汚染水問題で政府の対応を批判」より 2013/09/23)

※みなさんは汚染水問題について、どう思いますか。ご意見をお聞かせください。

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