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TPP交渉、実は大幅に進展か 甘利担当相「8合目」

2014年04月26日 22時11分 JST
Reuters

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[東京 26日 ロイター] - 環太平洋連携協定(TPP)をめぐり、日米間では大筋合意に至らなかったが、実際の交渉では日米間の歩み寄りはかなり進んだとの観測も出ている。

甘利明TPP担当相は26日の民放番組で交渉は8合目まで進んだのと見解を表明し、政府筋の一人も技術的な不一致点は残されているものの、交渉は進展しているとの見方を示している。5月のTPP閣僚級協議で大筋合意にたどり着けるのか注目される。

甘利担当相は26日午前のTBSの番組の中で、フロマン米通商代表部(USTR)代表との交渉について聞かれ「7、8合目くらいかな。9合目まではいかないという感じ」と言明。「日米間での大筋合意はない」と述べたものの、交渉は確実に前進しているとの認識を表明した。

今回のオバマ米大統領の訪日と平行して進んだ異例のTPP協議では、日本が守りたいコメや砂糖、乳製品など重要5品目の輸入関税をめぐり、関税をゼロ%にせず、残すという日本側の主張を米国が容認する方向となった。

しかし、豚肉の輸入関税引き上げや米国から輸入する自動車の規制緩和をめぐっては対立が根深く、日米共同声明では重要課題で「前進する道筋を特定した」との文言を盛り込むのとどめた。

だが、26日付読売新聞朝刊は「TPP交渉で、要となる日米両国が実質的な基本合意に至ったことで、交渉参加12か国全体による早期の妥結が現実味を帯びてきた」と報道。

同日午前のTBSニュースも「TPP交渉は、農産品や自動車など懸案だった全ての項目について着地点を見出し、事実上合意していたことが明らかになった」と伝えた。その中で「豚肉については、現在、1キロあたり400円台の関税をアメリカが実質ゼロに近い水準まで引き下げるよう求めていたが、双方が提示する条件の中間点でまとまった模様」と指摘。

自動車については「米側の安全基準を緩めるといった要求に対して、日本側が特例を設けることなどで大筋で合意した」としている。

ロイターの取材に対し、政府関係者の1人は、豚肉と自動車に関して技術的な課題しか残されていないとの見方を示し、事実上の基本合意に近い状況になっているとの認識を示した。

オバマ政権は米議会が大統領に付与する通商交渉権限を取り付けておらず、今後の交渉に不透明要因は多い。

だが、日米の2カ国が大筋合意に近づいていることが事実なら、5月に開催が予定されているTPP閣僚協議で、交渉全体の「大筋合意」が取り付けられる可能性も出てくる。その場合、成長戦略で手詰まり感も出てきた安倍晋三政権の政策運営にも弾みがつく可能性がある。

(ロイターニュース 竹本能文 編集:田巻一彦)

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