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5歳児の義務教育化、幼児教育の無償化検討を 有識者が安倍首相に提言【学制制度】

2014年07月03日 17時51分 JST
Akiko Aoki via Getty Images

政府の有識者会議「教育再生実行会議」は7月3日、学制改革についての提言を安倍晋三首相に提出した。3〜5歳児の幼児教育を段階的に無償化した上で、義務教育開始を1年前倒して5歳児から開始することなどを検討するよう求める内容だ。

提言は、「6-3-3-4制」の学制が整備された1947年と比べて子供の発達の早期化が見られる点や、子供の自己肯定感の低さ、小学校1年生が教室で教師の話が聞けないなどの「小1プロブレム」などを指摘。グローバル化やイノベーションの創出を活性化に対応ためにも、義務教育や無償教育の期間、学生の区切りのあり方などを再検討すべきとしている。

具体的に検討を行うべきとされたのは、幼児教育の段階的無償化や、5歳児の義務教育化のほか、小中一貫教育の制度化や、小学校と中学校の両方で指導できる教員免許の制度化、人事評価を元にした教員の給与体系制度など。

提言は教員給与の減少を指摘。優秀な人材を教育現場に引き付けるため、教師の処遇を確保するとしている。

公立小・中学校教員の給与水準の推移について

小中一貫教育の制度化は、いじめや不登校が中学校第1学年で急増する「中1ギャップ」の解決になったり、小学校への英語教育の導入をはじめとした学習内容の高度化へ対応が可能になったりする点が評価されており、制度化されれば小中9年間の学制を、自治体や私学の判断で「6-3制」以外にも「4−3-2制」や「5-4」制など弾力的な運用に変更できる。

これらの提言内容については、「小学校に入るとひらがなや数字を教わることから始まるが、現実としてほとんどの子供は入学前に知っている。小学校で教えるのは時間の無駄」として5歳児の義務教育化に賛成とする意見もあるが、幼児教育の無償化には「5歳児だけでも年間約2600億円が必要」として、財源的に厳しいとみる意見も出ている。

提言は、幼児教育を無償化する場合の年齢別所要額も紹介している。

幼児教育を無償化する場合の年齢別所要額

文部科学大臣は今後、同省の諮問機関である中央教育審議会(中教審)が具体的な検討を始め、政府は来年の通常国会で必要な法整備を行いたいとしている。

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