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デフォルトが7月30日に迫るアルゼンチン、調停人との協議を29日再開

2014年07月28日 22時53分 JST
JIM WATSON via Getty Images
Argentinian Finance Minister Axel Kicillof attends the Organization of American States Meeting of Consultation of Foreign Ministers in Washington, DC, July 3, 2014. AFP PHOTO / Jim WATSON (Photo credit should read JIM WATSON/AFP/Getty Images)

アルゼンチンは、債務再編に応じなかったホールドアウト債権者との法廷闘争に関連し、米裁判所が任命した調停人との協議を29日再開する。

米裁判所の調停人に指名されているダニエル・ポラック氏は28日に発表した声明で、アルゼンチン政府から電話があり、財務、法務部門などの責任者を含む代表団が米東部夏時間(EDT)29日午前11時(日本時間30日午前零時)に同氏のもとを訪れるとの旨、通達があったことを明らかにした。

アルゼンチン政府筋によると、これまで交渉を主導してきたキシロフ経済財務相は、カラカスで南米南部共同市場(メルコスール)の会合に参加することになっている。

ポラック氏は、ホールドアウト債権者について「直接会って協議したいと再度申し入れたが、29日には実現しない」と述べた。

アルゼンチンが7月30日の利払い期限を守れない場合、同国はデフォルトに追い込まれることになる。

アルゼンチンは既に国際資本市場から締め出されているため、デフォルト(債務不履行)に陥っても、世界の新興市場に影響は波及しない見通し。

この3週間で交渉は進展の兆しをほとんどみせていない。アルゼンチンは、再編を拒否した債権者に過去の債務再編時よりも良い条件を提示することを禁じるRUFO条項に違反する恐れがあるため、合意を結ぶことができないと主張。

このRUFO条項について、英フィナンシャル・タイムズ(FT)紙は、債務再編後の新債券保有者らのグループが、権利を放棄することを提案したと伝えた。交渉が迅速にまとまるよう、ユーロ建て債券保有者らがポラック氏に書簡を送ったという。

一方、米連邦地裁のトーマス・グリーサ判事は28日、アルゼンチンの法律に準拠した同国国債について、米シティグループに対し、過去の再編に応じた債権者への利払いを認める方針を示した。

またアルゼンチンは、パリクラブ(主要債権国会議)に対する債務の第1弾の返済を済ませ、対外債務解消に積極的に取り組む姿勢を示した。

グリーサ判事は、ホールドアウト債権者に13億3000万ドルの債務を利子とともに返済するよう命じており、この命令執行の一時停止をアルゼンチンは求めている。

アルゼンチンのカピタニッチ官房長官はロイターの取材に、交渉は極めて複雑で時間を要するため、命令執行の一時停止を求めていると述べた。

土壇場で合意が成立するとの観測も残ってはいるが、期限を目前に控え、デフォルトがだんだんと現実味を帯び始めている。

IHSカントリーリスクの中南米担当プリンシパル・アナリスト、カルロス・カイセド氏は「アルゼンチン当局は、デフォルト後に再交渉するほうが、コストが少ない選択肢になるという結論に達したようだ」と述べた。

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