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北朝鮮・韓国の離散家族再会 身重のまま生き別れた妻は、65年ぶりに夫の手を握った

2015年10月20日 23時51分 JST | 更新 2015年10月21日 19時14分 JST
ASSOCIATED PRESS
South Korean Lee Soon-kyu, 85, right, meets with her North Korean husband Oh Se In, 83, during the Separated Family Reunion Meeting at Diamond Mountain resort in North Korea, Tuesday, Oct. 20, 2015. Hundreds of elderly Koreans from divided North and South began three days of reunions Tuesday with loved ones many have had no contact with since the war between the countries more than 60 years ago.(Korea Pool via AP) KOREA OUT

朝鮮戦争(1950-1953)時に北朝鮮と韓国に生き別れた離散家族の再会事業が10月20日、北朝鮮の金剛山で始まった。

20回目となる再会事業は、2014年2月以来、1年8カ月ぶり。20~22日は、北朝鮮側の96家族が韓国側の家族と会い、24~26日は韓国側の90家族が北朝鮮側の家族と再会する。

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イ・スンギュさんは1950年に夫のオ・インセさんと生き別れた当時、結婚6カ月だった。お腹には子供がいた。

ハンギョレによると、夫オ・インセさんは、韓国中西部の忠清北道清原(チョンウォン)郡で「村の男たちは訓練を10日ぐらい受ければいい」と言って家を出た。妊娠中の妻は「いってらっしゃい」と手を振って見送ったのが最後だった。一人残された妻は韓国内を転々としながら、昼は農作業、夜は裁縫で一人息子を育ててきた。

夫が生きていると思わなかったイさんは、欠かさず法事(祭事)も執り行ってきたが、今年、夫が生きていることを知った。聯合ニュースTVの取材に、再会前の心境を以下のように語った。

「夢にも見たけど、ただ胸の奥に秘めて生きてきた。誰にも言えないし、言わなければならないものでもないし…。どれだけ苦労して生きてきたか、生きていてありがとう…」

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生き別れた当時はそれぞれ20歳と18歳だった2人は、85歳と83歳になっていた。

ハンギョレによると、夫オ・インセさんは、妻イ・スンギュさんに「近くに寄って」と言った。夫は北朝鮮で新たな家族を設けていたが、再婚せず、独身でいつづけた妻は、夫の手に腕時計をはめた。「昔は時計が貴重でね。夫に時計一つプレゼントできなかったことが心残りだったの」

korea reunion 2015

夫と生き別れた当時、妻のお腹の中にいた息子オ・ジャンギュンさんも、長年の願いを叶えた。父が行方不明になって5カ月後に生まれ、厳格な母に育てられた。生まれてから一度も顔を見たことのない父に会う息子は再会前、NEWSISとのインタビューで「『アボジ』(父)と一度、呼んでみたい。女手一つで苦労した母の手を握って『ごめん』と言ってほしい」と話していた。

力いっぱい「お父さん!」と叫んだ。床にひざまづいた。思いっきり泣いた。父オ・インセさんも息子を見るなり抱きしめた。息子は「お父さんの息子として、堂々と生きようと頑張ってきました」と泣いた。

韓国・北朝鮮 離散家族再会(2015年10月20日~)

この記事はハフポスト韓国版に掲載された「結婚6カ月で生き別れた夫に65年ぶりに会いに行く」「65年間待った夫についに会った」を翻訳、編集しました。

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