桜井俊氏、自民党からの出馬要請を断る「家族に迷惑がかかる」【都知事選】

自民党からは小池百合子議員が立候補しているが…。

都知事候補として名前が取り沙汰されていた桜井俊・前総務事務次官は6月29日、自民党都連会長の石原伸晃・経済再生担当相と都内ホテルで会談した。桜井氏は都知事選への出馬を要請されたが、これを固辞した。産経ニュースなどが報じた。

人気アイドルグループ「嵐」のメンバー櫻井翔さんの父として知られる桜井氏は、自民党内の一部から「実務家で櫻井翔さんの父という話題性もある」と、「ポスト舛添」として期待する声がでていた。石原氏は会談で、桜井氏に都連内で待望論が高まっていることを説明。出馬に理解を求めたとみられる。これに対し桜井氏は、「家族に迷惑がかかる」などと述べ、自民党からの出馬要請を断った。

桜井氏は2015年7月に総務事務次官に就任したが、6月17日付けで退任、辞職した。退官直前の6月15日には記者団の取材に応じ「自分のことは、自分が一番よくわかっておりまして。私は、情報通信行政をやってきただけの人間ですので、とても、そのような役を果たせるだけの器ではないというふうに思っております」と述べていた

■自民党からは小池百合子氏が出馬表明したが…

29日には自民党の衆院議員・小池百合子元防衛相が記者会見で立候補の意向を表明した。しかし、小池氏は現時点で自民党都連の支持を取り付けておらず、党の公認・推薦が得られるかは不透明な情勢だ。小池氏は会見で「自民党議員として」と強調したが、仮に党から公認・推薦が得られなかった場合の対応については「これからの情勢を見極めながら決めていきたいと思います」と明言を避けた。

この日、萩生田光一官房副長官は午前の会見で「東京都連執行部に何ら相談もなく出馬の意思を表明することにやや違和感がある」「正直ビックリしております」と、小池氏の出馬表明について 疑念を呈した。小池氏を自民党として支援するかどうかは「都連執行部が決める」と述べるにとどめた。

時事ドットコムによると、小池氏が自民党幹部らに根回しをした形跡はほとんどなく、党内からは「奇襲攻撃だ」「あんな高飛車な人は推せない」などと批判の声が上がったという。自民党都連は、直近の知事が2代続けて「政治とカネ」の問題で辞職したことから、実務型の人材を希求しているという。

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