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スコットランド議会、独立を問う住民投票の実施をイギリス政府に要求へ

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SCOTLAND
(Photo credit should read ANDY BUCHANAN/AFP/Getty Images) | ANDY BUCHANAN via Getty Images
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スコットランド自治政府議会は3月28日、イギリスからの独立を問う住民投票を再び実施するため、ニコラ・スタージョン自治政府首相がイギリス政府と交渉する権限を付与することを賛成69、反対59の賛成多数で承認した。

2014年に続き、スコットランドが2度目の独立住民投票の交渉を求めているが、イギリス政府は拒否し続けている。

イギリスのテリーザ・メイ首相は、スコットランド側に対しEU離脱交渉中に再び住民投票を実施することを拒否した。

スタージョン氏は2018年秋から2019年春にかけて住民投票を実施したいとしているが、イギリス政府は、EU離脱が完了するまでは住民投票を阻止する構えだ。


スタージョン首相、28日スコットランド議会にて。RUSSELL CHEYNE / REUTERS

2016年6月23日に実施されたEU離脱を問う国民投票では「離脱」が多数となったが、スコットランドだけで見ると「残留」が多数派だった。国民投票を受けて、イギリス政府はEUの単一市場から離脱することを表明。スコットランド側は反発し、スタージョン氏は独立を問う住民投票には「疑う余地のない民主的な義務」があると述べた。

スコットランドの住民投票の実施には、イギリス政府の承認を得る必要がある。

イギリス政府のスコットランド担当相デイビッド・マンデル氏は「EU離脱中に住民投票をするのは、フェアではない」と批判した。

また、「EU離脱中に、独立住民投票をすべきかどうかの交渉はしない」と強調した。

「このプロセスにどれくらいの時間がかかるかは予測不可能だ。 たとえば、18カ月という期間がEU離脱にとって重要なポイントとなるかどうかも分からない」

#indyref2(独立住民投票)をEU離脱完了前に行うのは不公平であり、合意できない。 そのような要請があっても交渉はしない。

「これはEUとの交渉が含まれる。経過措置もあるかもしれない。そして、実施には時間がかかる可能性がある」と、マンデル担当相は語った。

イギリス政府の報道官は「私たちは300年以上一つの国として共にやってきた。私たちは共に働き、共に繁栄し、共に戦争をたたかい、そして明るい未来がある。この重要な時期に際し、私たちは共に働くべきだ。互いから離れるべきではない」と語った。

29日、スタージョン氏は議会の採決結果を踏まえて、イギリス政府が2年間のEU離脱交渉を開始するリスボン条約50条の発動後にイギリス政府側と「常識的で建設的な対話を求める」と語った。

スタージョン氏は、イギリス政府がスコットランド議会の「意思を尊重」するよう求めた。

「スコットランドの人々に選択肢を与える、というだけの話です」と、スタージョン氏は記者団に語った。「今が最適のタイミングではない、ということには同意しますが、EU離脱の条件が明らかになった時、この選択肢が与えられるべきです」

当初、スコットランド議会は22日に採決する予定だったが、ロンドンの国会議事堂で発生したテロ事件により延期された。

スタージョン氏は、イギリス政府が譲歩しない場合、4月に対応を決めると語った。


メイ首相とスタージョン氏は27日にグラスゴーで会談した。PA WIRE/PA IMAGES

スタージョン氏はEU離脱交渉が今後18〜24か月の間に終わることが確認されたと語ったが、イギリスの首相官邸は否定しており、会談の内容についての議論が続いている。

メイ首相は、住民投票をEU離脱交渉と同時に行うとイギリスの団結が乱れると主張している。

スタージョン氏はスコットランド議会に対し、EU離脱による情勢変化をスコットランドに「押し付けるべきではありません」と語った。

「スコットランドの人々は、おそらく非常に強硬なEU離脱をとるか、独立をとるかを選ぶ権利を持つべきです。その上で我々自身の航路を決定し、イギリスの諸島と真のパートナーシップを創るべきです」と、スタージョン氏は言った。

スコットランド保守党のルース・デイヴィッドソン党首は、スコットランド議会での議論中に「スコットランド国民党が我々に向かって『我々が独立について議論するのを恐れている』と怒鳴り散らすという不愉快なエピソードがありました」と批判した。

「私たちは、恐れているのではなく、嫌気がさしているのです。スコットランドの人々も、もう十分だと思っているでしょう。この議会は、この国の人々にとっての優先順位にフォーカスしなければなりません。今は、このような不要な仲間割れに気を取られている時ではありません」

■ スコットランド独立問題とは

スコットランドでは1989年、高度な自治を求めて市民団体や政党が結集しスコットランド憲政協議会(SCC)が結成された。SCCは95年に自治案を発表し、97年に誕生した労働党のトニー・ブレア政権が承認した。97年、住民投票でスコットランド議会の復活が決まり、99年の議会選挙で、労働党のドナルド・デュワー氏が初代自治政府首相に選出された。

2011年、独立推進派のスコットランド国民党(SNP)が議会の過半数を占めると、12年に自治政府のアレックス・サモンド首相がイギリスからの独立を問う住民投票を14年9月に実施すると発表し、イギリスのデービッド・キャメロン首相も同意した。

2014年9月18日に実施された住民投票は登録有権者数428万3392万人で、うち投票率は84.6%に達した。中央選管の発表で賛成161万7989票(44.65%)、反対200万1926票(55.25%)で、反対票が賛成票を約38万票上回った。

ハフィントンポストUK版より翻訳・加筆しました。

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