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山での遭難が増えている。携帯が圏外でも、登山者の位置情報を確認できるデバイスが完成した。

2017年08月11日 19時41分 JST | 更新 2017年08月13日 23時26分 JST
TREK TRACK

8月11日は山の日。海もいいけど山もいい。日本列島には様々な個性を持った山があり、山登りやキャンプ、スキーに行きたくなる。日本でのアウトドア人口は800万人を超えるとも言われている。この夏休み、登山の計画を立てている人も多いのでは?

気をつけたいのは山での遭難や事故。警察庁の資料によると、山岳遭難の発生件数、遭難者数は、この30年ほど大きく増加傾向にある。

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警察庁生活安全局地域課「平成28年における山岳遭難の概況」

ちなみに、水難事故は長期的に減少傾向。

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警察庁生活安全局地域課「平成28年における水難の概況」

いざとなると、周囲に人がいるかどうか、また携帯が繋がり、助けを呼べるかどうかが大きく運命を左右する。しかし、山中では携帯が繋がらないことがよくある。電波を探しているうちに携帯の電池がなくなってしまうことも。登山者の危険の覚知が遅れるのも山の遭難の特徴だ。単独登山の場合、帰宅予定時刻を過ぎて初めて、家族が遭難に気づく場合も多い。

そんな登山者の安全を守るため、山での人の位置情報をトラッキングし、家で待つ家族が登山者の位置を確認できるシステムとデバイスを博報堂アイ・スタジオ(東京都千代田区)が開発した。その名も「TREK TRACK」。

trek track

スマホより一回り小さいこのデバイスをザックに入れて、山に登る。デバイスは海外旅行の際のwi-fiレンタルのように、登山者が事前にレンタルしておく。家で待つ家族や山岳管理者はウェブサイトからリアルタイムに位置情報のデータを確認することができる。

バッテリーは3、4日間もつ。もし登山者に何かあれば、デバイスの「HELP」ボタンを押せば、運営事務局にHELPコールを送ることができるという。事務局では24時間365日データを監視する。

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サイト上では3DMAPで位置情報を確認できる

なぜ山中でも繋がるのか。長距離無線技術であるLPWAを使っているためだ。単三電池で数年稼動するという低電力で、低速だが山岳地帯で最長数十キロメートルの長距離通信ができる通信方式だ。この技術を一般ユーザー向けに初めて導入したという。対象のエリアにゲートウェイ・デバイスを設置することで、独自のネットワークを構築する。

2016年から八ヶ岳、かぐらスキー場(新潟県湯沢町)で実証実験を重ね、サービス開始にこぎつけた。第一弾として、山梨県北杜市の奥秩父、瑞牆山(みずがきやま)で導入する。サービスの予約受付は8月18日に開始、20日には瑞牆山で無料の体験イベントを行う。9月1日よりサービスを始める。来年度以降、対象エリアを広げていく方針。

全体事業統括の川崎順平・テクニカルディレクターは「アウトドアは自由なもの。遭難のリスクを減らして、もっと自由にしたい。初心者でも誰もが安心してアウトドアを楽しめるよう、開発した」と話す。詳しくは「TREK TRACK」ホームページへ。

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