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元性犯罪者の居所情報は公開するべきか

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PURSUIT
filo via Getty Images
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シドニーから3大会連続で五輪に出場した元陸上選手と、一緒に考え、議論を深めます。議論は週刊誌AERAの連載で紹介します。いただいたコメントを抜粋・要約することもありますがご了承ください。

前回の「犯罪を犯す可能性が高い人を勾留することは許されるのか」の議論の中で、人権と、周囲の安全安心を両立する難しさについて言及されている方がいました。今回はそれについて書いてみたいと思います。

例えば、仮定としてこの社会では性犯罪の再犯率が高いとします。性犯罪を犯したことのない人間より、犯したことのある人間の方が、罪を犯す可能性が高い。性犯罪を犯した時には周辺にその被害が及ぶ可能性が高いわけですから、周辺の方々からすると情報があるに越したことはありません。

全ての元性犯罪者の、自力では摘出できない体内に、GPSをつけて居場所情報を公開するのはどうでしょうか? スマートフォンを覗けばどの辺りに元性犯罪者がいるのかもわかり、また再犯を犯したことが疑われた時点で赤く点滅すれば、周囲も警戒をすることができ、自分や家族に被害がかかることをある程度防ぐこともできます。

一方で、性犯罪を犯したけれど、罪を償って社会復帰を目指している人たちにしてみればどうでしょうか? 裁判で一度裁かれ、刑期を終えたとしても、社会的な制裁はその後も続くことになります。偏見も多くあるでしょうし、就職、住居などの点でも難しくなるでしょう。
さらに、社会から阻害されることで、社会復帰が難しくなり、結果としてもう一度犯罪を犯してしまう可能性も否定できません。むしろ、ある程度安定した生活が得られた方が、犯罪は減る可能性もあります。

元性犯罪者の人権と、周囲の安心。私たちはどちらを重要視すべきでしょうか。長期的に見れば元犯罪者を社会復帰させていくシステムが、実は社会の安心を生むということはかんがえられますが、とはいえ短期ではやはり近隣に犯罪者、特に性犯罪者が住んでいる状況ではとても安心できません。
一方で、一度でも性犯罪を犯した以上、常に自分の情報が明かされ続け、おそらくは偏見の目を向けられ続けるわけです。自業自得と言えばそうですが、人権の観点から考えると厳しすぎるとも言えるかもしれません。

元性犯罪者の居所情報は公開すべきか、否か。ぜひ皆さんのご意見をいただきたいと思います。

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