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北極海の海氷面積は過去最少、夏季も2番目の小ささに。ウェザーニューズ発表

2016年12月28日 17時18分 JST | 更新 2016年12月28日 17時18分 JST

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ウェザーニューズにおける全世界の海氷を常時監視・予測する専門チームであるグローバルアイスセンターが、2016年の北極海の海氷に関するデータを発表しました。

同チームによると、北極圏の温暖化の影響で海氷の減少が進み、年間最大面積は過去最小の1396万km2(2月29日)、年間最小面積も9月に過去2番目の小ささの414万km2を記録したとしています。

近年、北極海は温暖化の影響から海氷が減少傾向にあり、2016年の海氷面積は冬季は過去最小、夏季は過去2番目の小ささとなりました。北極圏の9月の平均気温の平年差を示す画像からも、平年と比べて高温であることがわかります。

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海氷域面積の推移

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2016年9月の平均気温の平年差

海氷面積は小さくなりましたが、ロシア側の北極海北東航路の開通期間は9月24日~10月7日の約2週間と、例年より短くなっています。これは、航路の要所であるラプテフ海の海氷が最後まで残ったことが原因としています。

また、今回のラプテフ海の海氷は、海氷観測において広く使われている受動マイクロ波衛星では検知が難しく、マイクロ波解析では海氷がないとされる箇所でも、可視衛星画像では海氷が捉えられていました。

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ラプテフ海における受動マイクロ波衛星が捉えた海氷解析(左)、可視衛星による画像(右)

同社は2011年より北極海を航行する船舶に向け、安全運航を支援する「Polar Routeing Service」を提供していますが、北極海の海氷を観測する専用可視衛星がなく、観測頻度・予測精度において課題がありました。

そのことを受け、サービス品質向上と海氷の予測精度向上のため、2017年に独自の超小型衛星「WNISAT-1R」の打ち上げを予定しています。

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WNISAT-1R

この衛星には計6台の可視・近赤外カメラを搭載し、今回のラプテフ海の海氷のように受動マイクロ波観測衛星では捉えられない小さな海氷も観測可能となります。

日照条件や天候に左右されない観測方法確立を目指し、GPS衛星などの反射波から海氷の分布や海面の状況を観測するGNSS-R(Global Navigation Satellite System - Reflectometry)技術を用いた試験観測も行うとしています。

(2016年12月28日 Engadget日本版「北極海の海氷面積は過去最少、夏季も2番目の小ささに。ウェザーニューズ発表」より転載)

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