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「安倍首相の靖国参拝で思ったこと」

2013年12月29日 22時03分 JST | 更新 2014年02月28日 19時12分 JST

安倍首相の靖国参拝に関して、ノーコメントとする経済人が多かった。今回の参拝を否定しないまでも、だんまりを決め込んだ様子だが、それは今回の参拝について自らが発信することにより、"商売"に影響が出ると思ったのかもしれない。

日中関係はこれまで、両国間に問題が生じても"政冷経熱"と言われるように、政治と経済は別と割り切り、2国間のビジネスはどこ吹く風といったのが少し前までの姿だった。しかし、昨年あたりから徐々に"政冷経涼"などと揶揄されるようになっている。経済界では、関係がこれ以上悪化してはたまらないといった感じだ。

ここで私が考えたのは、日中、日韓は先行き政治のみならず、ビジネスの世界でも一段と厳しくなると想定して行動しなければならない時代になったという点である。これまで積み上げてきたものをいきなり"ご破算"にすることは到底不可能であるが、徐々に他の国や地域にビジネスをシフトする必要性があると考えた。

経済政策を重視する安倍首相は、靖国参拝により日中・日韓関係が悪化するという点をわかった上で行ったのであれば、中国、韓国以外のビジネス先開拓を、いわば"対案"という形ではっきりと示すべきであろう。「中国、韓国のビジネスは厳しくなるかもしれないが、俺が他の地域でのビジネスやりやすくするので、靖国参拝を理解してくれ」ぐらいのことを、心の底では安倍首相の行動を評価しながらもビジネスのためにだんまりを決め込む経済人に対し、語りかけるぐらいのことをしてほしい。

それができないのであれば、アベノミクスの成長戦略に疑問符が付くというものだ。もしかしたら、これまでの積極的な首相の外交は、経済重視の視点で行ったのかもしれないが、ここは政治信条のみならず、経済の面でも力量が試されるところと私は思っている。靖国だけの政治家であるのなら、アベノミクスなどという看板を下ろして欲しい。

私自身、今回の参拝は支持する立場ではあるが、政治信条を押し通すだけではなく、経済への影響も考えるのが、日本のリーダーとしてあるべき姿だろう。

ハフィントンポストでも何度か記したハラールについて、昨年の半ばあたりから私が政策課題として取り上げたのは、悪化する日中、日韓関係をにらみ、そのビジネスの代替先として、東南アジアほか中韓両国以外との人の交流や経済の結び付きを強めた方がいいと思ったのがきっかけ。巨大なイスラム圏のマーケットを日本に取り込めば、中韓とのビジネスにおけるマイナス分を少しはカバーできると考えたのである。

日中、日韓ビジネスが今後、一段と冷え込むとすれば、来年のハラールへの取り組み・・・さらに忙しくなるかもしれない。

68回目の8月15日 靖国神社の様子