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田中将大は「頼れる男」と現地メディア絶賛、サイ・ヤング賞候補の1番手に

2014年06月10日 01時20分 JST
Jim McIsaac via Getty Images
NEW YORK, NY - JUNE 05: Masahiro Tanaka #19 of the New York Yankees in action against the Oakland Athletics at Yankee Stadium on June 5, 2014 in the Bronx borough of New York City. The Yankees defeated the Athletics 2-1. (Photo by Jim McIsaac/Getty Images)

「田中将大の真価が問われる」

もう何度このフレーズが聞かれたか分からない。現地メディアは田中をセンセーショナルに評価しながらも、試練と見るや否や、値踏みするようにこのフレーズを繰り返す。

現地6日、ヤンキースタジアムのマウンドに田中が上り、紹介レポートには「STOPPER(ストッパー)」とのコピーが躍った。すると現地の実況は、「これまでに田中は何度もチームの連敗を止めてきた。だが、今日こそ“その真価が問われる”試合になる」と繰り返した。

相手はア・リーグ最高勝率のアスレチックス。ブラッド・ピット主演の『マネーボール』でも描かれたように出塁率にこだわるしぶとい打席が売りだが、今季ここまで本塁打数、得点、打点など、すべてリーグ2位。粘り強さに破壊力が加わった、今年のチームの攻撃力は本物だ。

一方のヤンキースは、前回のツインズ戦で田中が勝って以来、4連敗中…。今日はアスレチックスとの3連戦のシリーズ最終戦だったが、この前の2戦はいずれも逆転負け。チーム総合力に見劣りもすれば、チーム状況や流れも良くない。

奇しくも、ここまで1試合当たりのアスレチックスの平均得点は5点以上だが、田中の援護点も平均5点以上。これらの数字が示すように、また、田中が試合後、「我慢比べ」と表したように、この日は互いの実力が凌ぎを削る見応えのある試合となった。

アスレチックス打線は、田中の「伝家の宝刀」スプリッターに手を出さない。だが、「我慢比べなら負けない」という田中は、ピッチングの組み立てを変更。結果、6回で104球を投じるも、1失点の粘投で降板した。続くリリーフ陣も、その思いを引き継いだかのように、見事にしぶとく守り抜いた。ヤンキースが2-1で勝利し、田中は9勝目を挙げた。

ジョー・ジラルディ監督は試合後、「田中はこれまでで最大の仕事をしてくれた」と高く評価し、ベテランのチームメイト、マーク・テシェーラは「これぞ真のエースだ」と連敗ストップを称えた。

ESPNはこれまでも「Mr. Adjustment(修正男)」から、その更に上の「the king of adjustments(修正王)」といった田中の活躍に応じた呼び名をつけてきたが、今日の試合後は「Mr. Reliable(頼れる男)」と“命名”し、気骨のあるピッチングを称賛した。(参考:ESPN

これで田中の防御率は2.02となり、リーグ2位につけているダルビッシュ有の2.08を少し引き離した。ちなみに、開幕前はメディアの多くがア・リーグのサイ・ヤング賞の筆頭にダルビッシュを挙げていたが、今では田中を筆頭に挙げる声が高まっている。アメリカのオッズメーカー「Bovada」では、田中がサイ・ヤング賞の1番人気になったという。(参考:NY Daily news

昨シーズンは惜しくもサイ・ヤング賞投票で2位に敗れたダルビッシュ、また、昨シーズン同投票で3位につけた岩隈久志も、変わらずナイスピッチングを続けており、この3投手が、この先もどんな快投を見せてくれるかも気になるところだ。

このままローテーション通りに行けば、田中は10日のマリナーズ戦で岩隈と投げ合う公算が高い。田中も凄いが、ますますの活躍を続ける日本人メジャーリーガーたちからも目が離せない。

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スポカルラボ
MLBをはじめ海外スポーツに精通した英日翻訳ライター3人による メディアコンテンツ制作ユニット。スポーツが持つ多用な魅力を独自 の切り口で表現し、人生の選択肢はたったの一つや二つではない、 多様なライフスタイルを促進することをミッションに掲げて活動中。 Facebook→スポカルラボ

(2014年6月6日「MLBコラム」より転載)

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