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「お母さんだから、しっかりしなきゃ」をやめてみた

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「しっかりしなきゃ」と思い込んで母になった


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現代の日本で子育てをしていて「お母さんなんだから、しっかりしなきゃ」と一度も言われたことのない人はいるでしょうか?いたとしても「しっかりしなきゃ」と思ったことのない母親はゼロなのではないかと思うのです。

私の話をしましょう。私は3人の娘のいるライターです。娘たちはそれぞれ、大学生、高校生、中学生になりましたから、子育ての山を一山越え、この記事を読んでくださっている皆さんの「先輩ママ」にあたるでしょう。

そんな私にもプレママの時期はありました。

長女を身ごもったと知らせたとき、実母から「お母さんになるんだから少しはしっかりしてね」と言われました。「自分が母親になるなんて信じられない」と半信半疑ながら「これからは、母としてしっかりしなきゃ」と思っている矢先のことでした。

あのときの重圧感、今でもはっきり覚えています。これまでは最低限自分の世話だけできればよかった。これからは母として、しっかり子どもを育てなくちゃ、しっかりしなくちゃ...... しっかり......

しかし、小学校時代から「一拍遅れる」「周囲と協調するのが苦手」と通知表にかかれてきた私。筋金入りのうっかりものですから、「母親になればしっかりできるにちがいない」とうっかり思いこんでしまいました。

案の定「しっかり」に挫折する


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世の中には生まれついてのしっかり者の方もいらっしゃるでしょうが、多くの人は、そうではありません。特に私のように「しっかりしなさい」といわれたり「しっかりしなくちゃ」と思う人は、元々それほどしっかりしていないんですよね(しっかりしていれば、「しっかりしなさい」なんて言われないはずです)。

しっかり者として振る舞うことに慣れていないし、もともと適性もそれほどない。そういうタイプがしっかり者になろうとすると、ムリが生じて、つらいことになります。

後から振り返ると、出産しただけで人格が変わるわけではない。それだけで、しっかりなんかできるわけがないのです。

しかし、若いうちは(現在の私の認識では30代は若い)体力もあるのでなんとか「しっかり」できるものです。足りないところは自分が動く、睡眠時間を削れば何とかなる、と、身を削るようにしてがんばっていました。自分がムリをしているなんて、気づかずにいたのです。

結果、ストレスから体調を壊しました。

いくつか病気をして、長女が10歳くらいの頃から数年間、年に一度は入院していました。

入院を繰り返すうちに否が応でも気づかされたのは「私がいなくても、家は何とかなるんだ」ということでした。

私がいなくても夫はご飯を作って食べさせてくれるし、保育園では給食を出してくれる。しばらく私がいなくても何とか回る、なんだ「こうしなければ」というのは思い込みだったんだ、と気づきました。

もう、しっかりしたお母さんを目指するのをやめてみよう。

文字にするとこの程度ですが、そう思いきれるまで、何度も病院の枕を涙で濡らしました。

「しっかりしなきゃ」をやめてよかった3つのこと


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さて、しっかりするのをやめてみると、こんないいことがありました。

自分が楽になる


しっかりしなくていい、と自分を許せると楽になります。しっかりしなきゃと思いこんでいた頃は、台所に洗い物がたまっていたり、洗濯物が畳まれずにいることに、罪悪感を持っていました。

「だらしない」と誰かに責められているような気がして、どんなに疲れていても、しんどくても、きれいにするようにしていました。

しかし「しっかりしなくてもいい」と思えるようになってから、洗い物は明日やるからいい、洗濯物はその服を着る人がしまえばいい(シワになっても本人が恥ずかしいだけ)ということにしました。

それでもやはり、部屋の乱れや台所のあれこれが気になることはあります。必要に応じて家事はしますが、それは「しっかりしたお母さんでいたいから」ではなく「自分(と家族)が心地よく暮らすため」です。

愛される


「私がやるからいいわ!」というしっかり者よりも「ごめーん、手伝ってぇ」という女性のほうがモテる、という古典的な対立構造はもちろんあります。それ以外にも無理に「しっかりしなきゃ」と思いこんでいると、どうしても気持ちの余裕が失われます。ギスギスした気持ちは、態度にも表れますし、自分以外の人のしっかりしていないところが目について、無意識にあら探しをしてしまうこともあります。必然的に敵を作りやすくなってしまいます。

しかし「しっかりしなくてもいい」と思えるようになると、心にゆとりが生まれ、誰に対しても余裕の笑顔で接することができるようになります。結果、雰囲気が変わり、人との距離感も変わるのではないかと私は思います。

生まれつきしっかり者で、しっかりしたままでいることが得意ならば、わざとそうでないフリすることはありません。
でももし、あなたが本来の自分らしさを棚上げして「しっかりしなくちゃ」と思い込んでいるとしたら...... あえて辞めてみるのも案外いいかもしれませんよ。

【ライター 曽田 照子】
書籍、広告、WEB、フリーペーパー、情報誌など、多彩な媒体に執筆。
著書
「ママが必ず知っておきたい!子どもに言ってはいけない55の言葉」メイツ出版
「『お母さんの愛情不足が原因』と言われたとき読む本」中経の文庫
「お母さんガミガミ言わないで!子どもが勉強のやる気を失う言葉66」学研パブリッシング等。

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