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淡路島と東京の二拠点生活。自由に行き来して、人や情報をつなげたい!

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カレーがきっかけで淡路島の魅力にとりつかれたという横山さん、現在では、ご主人とともに東京と淡路島の二拠点で暮らし、淡路島の魅力を伝える仕事をしています。横山さんの自由なワークスタイルについてお話をうかがいました。

横山史(Fumi Yokoyama)

1979年北海道生まれ。兵庫県淡路市より委嘱を受け、2015年7月より、淡路市地域おこし協力隊として活動中。淡路市志筑に拠点を置きながら、東京丸の内にある淡路島アンテナショップを毎月行き来し、淡路島の魅力を発信し、都市と淡路島の人と情報をつなぐ活動を行なっている。

HP:http://yokoyamafumi.strikingly.com/

きっかけは「淡路島カレー」


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-横山さん、淡路島ってどんなところですか?

横山さん(以下敬称略):淡路島は総人口約14万人、日本の島の中では沖縄本島の次に多くの人が暮らしている島なんですよ。淡路、洲本、南あわじの3市があり、面積は東京23区と同じくらい。特産品はタマネギが甘くて有名ですが、レタスやトマト、みかんなどほかの農産物のクオリティも高いです。食料自給率も110%を誇り、淡路ビーフや牛乳などもありますし、タイ、タコ、イカナゴなど海の幸もたっぷり。さらにそうめん、地酒もおいしいんですよ。

-横山さんと淡路島との出会いはいつ、どんなきっかけだんたんですか?

横山:きっかけは2011年頃でした。当時フリーランスで広報やデザインの仕事をしていたんですが、前職の先輩から「淡路島カレー」の広報を依頼されました。淡路島のタマネギを1皿に1個使ったカレーで、ひとくち食べて感動して「これ毎日食べたい!」と言ったら「それなら手伝って」ということになり、立ち上げに参加(笑)。

昼はお店で売り子、夜はポスターやメニューを作るというお手伝いをしていました。その後、全国の加盟店様に淡路島を理解してもらうため、毎月1~2回淡路島に来て、研修ツアーを行なってきました。淡路島の魅力を伝えるうちに、淡路島に住みたいなぁと思うようになっちゃいました(笑)

-横山さんの考える淡路島の魅力とは?

横山:食や文化もいいですが、いちばんは自然ですね。水平線から朝日が昇り、夕方にはまた水平線に沈んでいく風景はみごとです。はじめて見たときは感動しました。

-当時は都内に住んでいたんですよね? 地域おこし協力隊に応募したのは?

横山:はい、渋谷のど真ん中に住んでました(笑)。去年、東京で淡路島の魅力を伝えるイベントで、淡路市役所の職員に地域おこし協力隊のお声がけを頂いたのがきっかけです。すぐに応募させていただき、2015年7月に採用。淡路島に転居した日に入籍しました。

淡路島は食も豊かだし、風景が美しい。「結婚して子どもを育てるなら淡路島がいい!」と心に決めていました。夫は戦略コンサルタントとして自営をしています。元々仕事のパートナーでもあり、関西に拠点を持ちたかったので、淡路島をメイン拠点にするのにもさほど抵抗は無かったと思います。

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つなげることで価値を生む。「淡路島に住むことがかっこいい」という文化を創りたい


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-地域おこし協力隊としてはどんな活動をしているんですか?

横山:私の場合は、雇用でなくて個人事業主としての委嘱契約なので、何時から何時までどこに勤めるという形ではなく、活動方法は担当部署と話し合いをして決めています。役割としては、去年の7月に東京・丸の内にできた淡路島のアンテナショップを中心とした淡路島の都市部へのPR。そして淡路島のみなさんのやりたいを応援する「やりたいことコンシェルジュ」。最近は淡路島への観光や移住、事業相談もいただいています。

-淡路島のPRはどういったことをされていますか?

横山:淡路島は関東では認知度はあまり高くありませんが、実はとても魅力溢れる島です。その魅力を理解いただける方から直接、丁寧に分かりやすく伝えて行きたいと思っています。SNSの発信などはもちろん、淡路島の「食」をテーマに定期開催している「淡路島ナイトin東京渋谷」などのイベントを開催したり、「淡路島イタリアン」という企画などのパッケージ発信も進めています。

淡路島はルッコラ、バジル、トマトなどイタリアンに欠かせない食材が豊富にあるので、それを飲食店につなげたい。情報発信は国内だけにとどまらず、サンマリノ共和国に行って魅力を世界に伝えたりもしたんですよ。
逆に淡路島に興味のある方たちに、淡路島で実際に泊まる・住む・暮らすといった体験をしてもらうという活動もしています。

-ただ宣伝にとどまらず、広め、交流を深めるんですね。

横山:はい。今はご縁があって淡路島の別荘地の一軒家をお借りしています。吹抜けのある広いリビングで、地元の人とホームパーティしたり、東京からの友人をお招きしたり。淡路島は野菜や魚や果物も美味しいし、空気もきれい。

毎日目覚めるのが幸せです。「淡路島に住むとこんな暮らしができるんですよー」と毎日のようにSNSで発信しています。そして興味を持った方に体験してもらうと、1年で10名ほどの友人が淡路島に拠点を移すことを決めました。「いま、淡路島に住むことがカッコいい」そんな流れが作れたらとても嬉しいですね。

-もうひとつの軸の「やりたいことコンシェルジュ」とは?

横山:淡路の方からの「こういうことやりたい」をうけて、「やりたいけれども人手が」とか「お金が」「仕組みが」という「足りない」に東京の方々を繋げるビジネスマッチングもしています。

去年は一年間で2000人の方と名刺交換をし、500人くらいの方の繋がりを作りました。私が一から十まで出来ることは少ないんですが、人と人がつながることは大きな可能性を生むと思っています。毎月、都市部の飲食店さんを生産者さんにご紹介したり、淡路島で働きたい方と企業を繋げたり、コーディネーターというか、困っている人に解決できる人をつなぐ。人をつなぎ、価値を生む、そういう仕事がこれまでは価値として認識されていなかったんですが、日々必要性を感じています。

場所に縛られず自由に働き、自由に暮らす


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-淡路島の魅力を広く伝えることも大きく言えばマッチングですね。

横山:食のマッチング、ビジネスのマッチング、人と人とのマッチング、つなげるためには、淡路島の中だけにいてはできません。東京、大阪など都会に出ないと。だから毎月、3日から1週間くらいは東京・代々木の拠点で暮らしています。

-二拠点で生活しているんですね。

横山:もともと満員電車が苦手でフリーランスになったんですが(笑)、フリーランスだからどこでも仕事ができますよね。ならば、淡路島のように環境がいいところと、東京のようにモノや情報や人が集まるところ、両方を行き来して、うまく活用したいなと思っています。

実はこれまでの人生で計19回も引っ越しをしていて、新しい環境や多くの方にお会いできることが大好き。だから私にとって最高の幸せは、「好きなときに好きな場所で好きな人と仕事をすること」なんじゃないかぁと思うんです(笑)。

-でも、たとえば農業などでは難しいのではないですか?<

横山:工夫すれば、できないことはないです。農業でもずっとそこにいなければいけないわけではなく、人を雇用して管理をしてもらってというやり方もある。農家集団みたいな形で、この地域ではトマト、ここではレタスといったように複数拠点で同時多発的に農業を運営したり、得意な野菜を育てながら移動するフリーランスの農業従事者というのもいいですよね。都会から週末だけ農業をやりたい人を連れてくるとか、さまざまな形を考えています。

-コーディネートがしっかりしていれば、経営する人も働く人も好きな場所で働けるということですか?

横山:こうしなければいけない、と思い込んでしまいがちですが、じつは正解はないんです。問題にすべきなのは、その人がどういう生き方・暮らし方をしたいかだと思います。

人間には自然環境を作ることはできないけれど、どこに住むかは選べるんです。みんながそれぞれ好きな所で暮らせたら、誰もが自分の住んでいる場所を大切にするじゃないですか、そうしたらきっと地球全体の環境もよくなるなんて考えています。

-リモートワークを淡路島でしてみたいという方は、横山さんにコンタクトをとればいいわけですね。

横山:もちろん! ご連絡いただければいつでも相談に乗ります! できれば田舎暮らしに漠然と憧れる人より、「淡路でこういうことをしたいがある人」の方がご相談に乗りやすいですが。

-それは、自分で仕事を持っている人に来て欲しいということですか?

横山:目的を持っている人に来て欲しいという意味です。やりたいことがある人の方が、やはり繋がりやすいんですよね。淡路島の方も応援してくれる!

たとえばカメラマンやライターさんなど、全国を飛び回って仕事している方が「その時期だけ淡路で仕事したい」というご希望がある場合、農家さんや観光ホテルや飲食店など短期で働けるところをご提案したり、シェアハウスや短期ステイできるゲストハウスを紹介したりできます。こういう暮らしをしたいと言っていただければ、ご紹介できる方が絞りやすいんですね。

もちろん、リモートワーカーとして淡路島で自然の中で暮らしながら、東京とIT系の仕事をするというのも歓迎です。ただ、できればせっかく淡路島に来るのなら、淡路島の方と事業を作ることにもチャレンジして欲しいですね。

新しい土地で仕事をすることはとてもエネルギーがいることではありますが、淡路島の経営者さんたちは面白い方が多いです。みなさん本気で商売をしているので、学ぶべきこともいっぱいあるし、逆に必要としてくれる情報や技術もある。そういう化学変化が起きた瞬間は、都市部にはない達成感があります。

-マッチングしだいでさまざまな化学変化がおこりますね。

横山:私も地域おこし協力隊やデザイン業の他に、フリーモデレーターとして司会業もやっています。これまでは東京だけでの仕事だったのですが、地元の祭りや淡路島国際会議場でのフォーラムなど、意外に淡路島でも司会のニーズが多いことが分かりました。淡路島にはまだまだ仕事の種類が少なく、プロフェッショナルが必要とされる場面があります。淡路島に仕事の種類を増やし、やりたいことが実現できる人が増えるといいなぁと思いますね。

-地域おこし協力隊の期間が終了した後の計画はありますか?

横山:「株式会社淡路島営業」という会社を作りたいと思っています。「食材・求人・観光」の視点で、淡路島の外と中を繋げたいです。ずばり淡路島の営業マン(笑)。自分が一番得意なことで、島内外の方からも喜んでいただける「マッチング」の仕事を「株式会社」にすることで、ビジネスとして価値を持たせたいですね。

そして、その数年後には「株式会社日本営業」を作って世界に日本を発信できたらいいですね(笑)。日本中、世界中にまだ知られていない魅力はいっぱいある、あらゆる方法でそれを伝えていきたい。でもまずは日本で一番最初にできた島と言われる「国生み神話」の淡路島からですね。たまに「二拠点生活で疲れないか」と心配してくださる方もいますが、仕事と旅が一緒にできる今の生活が、夫婦共々とても気に入っています。

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-日本から世界へ。人生が旅そのものですね。ありがとうございました。

「制度を活用してやりたいことを実現している」というパワフルな横山さん。移住や二拠点というと構えてしまいがちですが、横山夫妻にとってはあたりまえの選択だったようです。スケールの大きさは人それぞれだと思いますが、自分の居場所は自分で選べるということを、改めて認識したインタビューでした。

この記事の著者:曽田照子(Teruko Soda)





ライター。広告プロダクションでコピーライター経験後、1992年よりフリー。書籍、広告、WEB、フリーペー
パー、情報誌など、多彩な媒体に執筆。得意分野は子育てと生活、女性の生き方。著書「ママが必ず知っておきたい!子どもに言ってはいけない55の言葉」メイツ出版、「『お母さんの愛情不足が原因』と言われたとき読む本」中経の文庫、「お母さんガミガミ言わないで!子どもが勉強のやる気を失う言葉66」学研パブリッシングなど。

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