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アジアのコンテンツビジネス事情vol.3~香港フィルマート2014レポート~

2014年05月28日 18時47分 JST | 更新 2014年07月27日 18時12分 JST

香港で開催されるアジア最大の映像コンテンツの見本市【香港フィルマート】からアジアにおけるコンテンツビジネスの最新情報をご紹介します。

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リリースから24時間で1億3千万ビュー 超巨大中国オンライン動画マーケット

中国オンライン動画配信サイト大手、YoukuTudou(優酷土豆)iQIYI(愛奇芸)のキーマンが登場した香港フィルマートのシンポジウム。それぞれがどのようにして巨大マーケットを成長させていったのかが語られました。

「4年かけて1コンテンツわずか1日で1億ビューを獲得できるようにまでなった。今後もユーザー数の増加に力を入れていきたい。」と話すのはiQIYI(愛奇芸)CEOのゴン・ユウ(Gong Yu)氏。

現在中国のオンライン動画サイトの利用者数は2013年年末時点で約4億2千万人。iQIYIのマーケットシェア率が大変高いことをおわかりいただけることでしょう。それではいったい彼らはどのような方法でユーザーを獲得してきたのでしょうか。

2014年1月17日、超人気ドラマシリーズ「愛情公寓(ラブアパートメント)」のシーズン4の1話目がリリースされ、放送開始後24時間以内でなんと1億3千万を超える再生回数を突破しました。

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再生回数1億3千万を突破した大人気ドラマ「愛情公寓(ラブアパートメント)」

中国国内でも「No1の神のようなドラマ」と呼ばれるほど圧倒的な人気を誇っています。

あるマンションに住む若者8人をめぐるラブコメディで現代中国の若者のライフスタイル、ファッション、生き方などをドラマを通じて見ることが出来ます。出演者の内、陳赫(チェン・フー)と婁芸瀟(ロウ・イーシャオ)は特に人気があり、このドラマをきっかけに中国エンターテイメント業界でブレイクしました。

そのドラマの独占配信権を所有しているのがiQIYI(愛奇芸)なのです。

テレビCMを超える?急成長し続ける中国オンライン広告マーケット

ゴン・ユウ(Gong Yu)氏は「今後もこのような優良ドラマの独占配信権を獲得していくことでユーザーの増加を目指す」と述べました。

さらにゴン・ユウ(Gong Yu)氏はユーザー数増加に伴う広告収入の増加について話し「この6~7年でオンライン広告費がテレビCMを抜くだろう」との見解も示しました。

実際、2013年における中国のオンライン広告費の年間売り上げは1,000億元を超え、前年と比べると約27%という大きな伸び率をみせています。また、動画広告における比率は20.8%となっており、3.7%だった2008年に比べると大きな成長を遂げています。

地上波テレビ局の視聴者数は年々減少し、特に20~30代についてはオンライン動画サイトでの番組視聴が一般化している今、企業側もテレビ広告からオンライン広告へと広告宣伝費の投資先をシフトしているのです。

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スクリーンに映し出されるiQIYI(愛奇芸)CEOのゴン・ユウ(Gong Yu)氏

いまや若手監督の登竜門 製作事業への参入に積極的なYoukuTudou

同じくオンライン動画サイト大手YoukuTudou(優酷土豆)のシニア・ヴァイス・プレジデントのアレン・ツー(Allen Zhu)氏は、「はやいスクリーニング速度でハイビジョンが見られるようになったこと」が中国のオンライン動画マーケットの大きな成長につながったと話し、さらに「コンテンツ著作権者への積極的なアプローチとコンテンツ購入投資額の大きさ(2013年度には3億元を投資)が業界の牽引につながった」と話しました。

また今後視聴者の好みに沿ったコンテンツを自らの出資により製作していくことに力を入れていくとし、コンテンツビジネスにも積極的に参入していく意思があることを示しました。

実際、YoukuTudouでは若手の映像作家とのネットワークづくりに力を入れており、優秀な作品をコンテスト形式で集め、彼らの出資により作品を製作、監督デビューへの登竜門というブランドを築き始めています。今後YoukuTudouが製作した映画やドラマを地上波のテレビ局が購入する、という逆転現象が起こっていくかもしれません。

今後益々急成長を遂げる中国のオンライン動画マーケット。彼らの動きを知り、上手に組んでいくことが、中国マーケットでの成功を左右する大きな決め手となるでしょう。

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