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エボラ出血熱:世界銀行とリベリアが日本と協力し、心理的支援プロジェクトを立ち上げ

2015年02月26日 17時08分 JST | 更新 2015年02月26日 17時08分 JST

■エボラ大流行の影響緩和のため、約1万8,000人を対象に精神保健・心理社会的支援を提供

世界銀行東京事務所では、3月4日(水)に同プロジェクトの概要、エボラ出血熱による経済影響をご説明するセミナー「エボラ出血熱による経済影響とリベリアでの世界銀行の取組み:日本とのパートナーシップ」を開催いたします。ぜひご参加ください。

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リベリア政府と世界銀行グループは、日本政府とのパートナーシップの下、リベリアでのエボラ危機による心理的影響に対応し、人々が健康な社会生活を送れるよう300万ドルの新規プロジェクト「リベリア心理社会的健康と強靭性の支援」を立ち上げ、2月25日、同プロジェクトの調印式典が、世界銀行リベリア事務所にて行われました。

プロジェクトは3年間の計画で、世界銀行が運営する信託基金「日本社会開発基金(JSDF)」を通じて日本が資金を提供し、カーター・センターが実施します。対象は、首都モンロビアのあるモンセラード郡とマージビ郡に住む約1万8,000人です。

イングナ・ドブラジャ世界銀行リベリア事務所カントリー・マネージャーは、「心理社会的健康と強靭性を支援する本プロジェクトは、エボラ危機による心理社会・精神保健上のニーズの内、特に緊急性の高いケースに対応するもので、個人とコミュニティのレベルで心理社会面の強靭性の構築に貢献するでしょう」と述べました。また、日本政府の支援に感謝の意を表すと共に、リベリア保健省およびカーター・センターとの良好な関係の下で本プロジェクトが順調に実施されるであろう、と明るい見通しを示しました。

「リベリアでのエボラ出血熱大流行を受け、その心理社会的影響の緩和にご尽力いただく日本政府と世界銀行に感謝を申し上げたい」と、リベリア共和国保健省の最高保健責任者兼副大臣のバーニス・ダーン博士は述べています。現在、カーター・センターによるトレーニングを受けた100人以上の医療専門家が、国内各地で医療に当たっています。

吉村馨駐リベリア日本国大使は、日本政府が引き続き、リベリアにおけるエボラ出血熱大流行に対応していく決意を改めて強調しました。

本プロジェクトの特筆すべき革新的な支援は、 小児精神保健専門家(CMHC)を学校に派遣するという新たな仕組みを作ったことです。また、既存の精神保健関係者のキャパシティ・ビルディングと研修も提供されます。JSDFは、世界銀行グループの支援対象となる加盟国の最貧困層・最脆弱層に直接支援を提供するメカニズムとして、2000年に日本政府と世界銀行によって設立されました。

このJSDFプロジェクトは、リベリアに対する世界銀行の保健分野への支援の一環として進められます。世界銀行はまた、保健制度強化プロジェクトおよびエボラ対応プロジェクトも実施中です。

今回の式典には、リベリア保健省や国際協力機構(JICA)の関係者、開発パートナー、プロジェクト受益者などが参列しました。

■世界銀行グループのエボラ危機対策

世界銀行グループは、エボラ危機により最も深刻な影響を受けている国々に対し、約10億ドルの支援パッケージを決めています。その内、世界銀行グループの最貧困層向けの基金である国際開発協会(IDA)からの5億1,800万ドルが、治療とケア、感染拡大の封じ込めと予防、危機による経済的打撃へのコミュニティの対応、公衆衛生システム向上に充てられています。さらに、世界銀行グループの組織である国際金融公社(IFC)から、4億5,000万ドル以上が貿易、投資、雇用の促進に充てられます。