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新国立競技場は「ザハ・ハディドの呪い」? 過去のオリンピックと値段を比べてみた【データ】

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2020年東京オリンピックのメーンスタジアムとなる、新国立競技場。この新しいスタジアムの建設をめぐって、議論が生じている。コンペで選ばれたデザインだと、予算の倍となる3000億円がかかることがわかり、プロジェクトを進める日本スポーツ振興センター(JSC)は計画を見直した。修正案を6月にまとめたが、当初案とは大きく外観が異なり、プロジェクト自体の意義を疑問視する声もある。

主な意見は、当初コンペで選ばれた、ザハ・ハディド氏のデザインのまま建てるべき、といったものや、計画自体を一旦白紙に戻すべき、建て替えではなく現在ある競技場を改築すべき、といったものがある。

現在の国立競技場は7月に解体作業が始まる。こうした状況の中、英字紙のジャパン・タイムズは社説でザハ・ハディドの案を「美しい神宮外苑の公園に、うっかり落とされた醜いプラダのバッグのようだ」と酷評。「ザハ・ハティドの呪い」とまで表現し、「政府は白紙に戻すべき」と主張している。

新国立競技場は修正案でも高いのか、安いのか。過去のオリンピックのスタジアムと比較した。(レート換算は2014年6月16日現在のもので行った)

national stadium

ハティド氏による当初案の圧倒的な高額さもさることながら、当初の予算の1500億円に近づけた、1600億円の修正案でさえ、他のオリンピックの倍近くかかっていることがわかる。

では、3000億円、1600億円という金額は、何ができる金額なのか。東京都の2014年度予算をあたってみよう。

national stadium

予算総額は6兆6667億円。当初案の3000億円は、インフラ政策(2963億円)とほぼ同額で、この中には幹線道路の整備(1250億円)、東京港の整備(266億円)、鉄道の立体交差化(314億円)などが含まれる。

修正案の1625億円に近いのが、福祉の予算(1691億円)だ。子育て環境改善(430億円)、高齢者支援(279億円)、障害者支援(241億円)などで構成される。いずれにしても、決して小さくない額であることは間違いない。

■大会後の維持も課題

スタジアムについて考慮しなければならないのは、建設費だけではない。大会終了後もかかり続ける、維持費の問題もある。

たとえばロンドンのオリンピックスタジアムは2016年から、地元のプロサッカークラブ、ウェストハム・ユナイテッドが99年間、ホームスタジアムとして使用する契約を結び、維持費問題が一件落着かと思われたが、サッカー専用スタジアムとするための費用2億ポンド(347億円)のうち、1億8500万ポンド(321億円)を税金で賄うことになり、論争となっている

2008年の北京オリンピックのメーンスタジアムとなった「鳥の巣」も大会後、9万の収容人数を必要とするイベント自体がめったになく、開催されているのはセグウェイでトラックを周るスタジアムツアー程度。年間10億円の維持コストをまかなえる状況にはないとNPRは報じている

2004年のアテネオリンピックも同様だ。ニューヨーク・タイムズによれば22の会場のうち、21の施設が活用されておらず、これらのスタジアムで政府が費やした額は14.4億ドル(約1467億円)。ギリシャの不安定な経済の一因になっているとしている。

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予算。景観。維持――問題が山積する中で、2020年東京オリンピックを私達はどのようなスタジアムで迎えるべきだろうか。

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新国立競技場のデザインたち
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※初出時、アテネオリンピックのコストについて「年間維持費」としておりましたが、総額の誤りでした。お詫びして訂正します。

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