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「東電旧経営陣、起訴すべき」 検察審査会が議決【福島第一原発事故】

2014年07月31日 17時31分 JST | 更新 2014年07月31日 17時31分 JST
時事通信社

福島第一原子力発電所の事故をめぐり、業務上過失致死傷罪などで告訴・告発され、2013年9月に不起訴になっていた東京電力の勝俣恒久・元会長ら旧経営陣3人について、東京第5検察審査会は「起訴すべきだ(起訴相当)」と議決した。

今後、東京地検が再び捜査を行い起訴するかどうか改めて判断する。東京地検が再び不起訴とした場合でも、検察審査会が2度目の審査で再び起訴すべきだと議決すれば、強制起訴され、裁判が始まる。7月31日、FNNニュースなどが報じた。

福島第1原発事故をめぐっては、津波への対策を怠ったことで被ばくしたなどとして、福島県の住民グループが、東電の旧経営陣42人を、業務上過失致死傷などの疑いで告訴・告発したが、東京地検は2013年、全員を不起訴とした。
 
これを受けて、住民グループは、勝俣恒久元会長ら6人の不起訴は不当だとして、検察審査会に審査を申し立てていた。検察審査会は31日、勝又元会長ら3人について、「起訴すべき」とする議決をした。
 
(FNNニュース『原発事故めぐり不起訴の東電旧経営陣に検察審査会「起訴すべき」』より 2014/07/31 12:05)

起訴相当とされたのは、勝俣元会長のほか、武藤栄、武黒一郎両元副社長。小森明生・元常務は「不起訴不当」、鼓紀男・元副社長と榎本聡明・元副社長は「不起訴相当」とされた。議決理由について、時事ドットコムは次のように伝えている。

検審は議決理由で、3人が福島第1原発に最大15メートル超の高さの津波が押し寄せる可能性があるとの報告を受けていたと指摘。勝俣元会長について「津波の影響を知りうる立場・状況にあり、当時の最高責任者として、各部署に適切な対応策を取らせることができた」と述べた。元副社長の2人についても、当時の立場を踏まえた上で、「適切な措置を指示し、結果を回避することができた」と判断した。
 
(時事ドットコム『東電元会長ら3人起訴相当=津波襲来「可能性を認識」-福島原発事故で検察審』より 2014/07/31 13:38)

NHKニュースによると、議決は検察に対し「真実の解明が非常に困難で、いまだ明らかになっていない点も多いが、一般市民から選ばれた審査員がたび重なる議論を経たうえで議決した趣旨に沿って再捜査を行い、適切な判断を行うことを期待する」と締めくくっているという。

審査を申し立てていた住民グループ「福島原発告訴団」は31日、東京・霞が関で会見。告訴団の代理人で、脱原発弁護団全国連絡会共同代表の河合弘之弁護士は「古い形式論理にとらわれ、被害(の実態)などに一切立ち入らなかった検察の非常識な不起訴決定に鉄ついを加えた。非常に大きな意義がある」と話し、「市民の常識にかなった決定だ」として高く評価した。

避難区域に指定され、福島県飯舘村から福島市の仮設住宅に避難している住民はこの議決に対して「東京電力には怒りの感情のほかには何もありません。避難生活の大変さを知って、責任を取ってもらいたい」と話した

なお、勝俣元会長はNHKの取材に対し「コメントする立場にありません」と述べたという。

検察側からは、「議決に驚いた」とする意見も出ているが、「適切に対処したい」とコメントが出ている。

ある検察幹部は「審査会は通常想定される予見可能性だけではなく、最悪のケースを想定した対策を講じる義務があると判断したのだろう。再捜査するしかないが、想定外の津波の予見可能性を認めるのはやはり難しいと感じる」と語った。
 
中原亮一東京地検次席検事は「審査会の議決内容を十分に検討し、適切に対応したい」とコメント。東電は「議決へのコメントは差し控えるが、要請があれば捜査に真摯(しんし)に対応します」としている。
 
(毎日新聞『検察審査会:福島原発告訴団が「市民常識にかなった決定」』より 2014/07/31 11:32)

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