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少女が高齢男性と結婚させられていたらどう思う? レバノンの衝撃的な社会実験

2015年12月15日 00時03分 JST | 更新 2015年12月15日 00時22分 JST

「ジョギング中だったけど、足が凍り付きました」

ウエディングドレスを着た幼い少女が、祖父と同じぐらいの年の花婿と一緒に写真を撮っているのを見て、現場に居合わせた一人はそう語った。

2人を撮影した動画は、レバノンの女性人権団体Kafaが作成した。ショックを受けている人たちがいる一方で、男性を祝福する通行人も多く見られる。

レバノン政府は、国連で1979年に採択された「女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約(女子差別撤廃条約)」第16条を導入していない。第16条は「男女が平等に配偶者を選ぶ権利、結婚する権利、家の管理をする権利」を国が国民に与えるよう定めている。

Kafaはこの政府の姿勢を4年にわたって抗議している。今回の写真撮影は、レバノンの人々が児童結婚についてどう考えているかを調べるための社会実験として行われた。ちなみにKafaとはアラビア語で「もう十分」という意味だ。

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レバノンの児童婚問題に目を向けてもらうため、幼い少女とはるか年上の男性が結婚写真を撮影している動画を作成した。(KAFA/YOUTUBE)

2014年に国連児童基金(ユニセフ)が発表したレポートによれば、レバノンでは少女の6%が18歳になる前に結婚していて、そのうち1%が15歳未満だ。また世界中では毎年1500万人の少女が18歳の誕生日を迎える前に結婚している。

インディペンデント紙によれば、レバノンでは親の同意なしに法的に結婚できる年齢は、女性は17歳で男性が18歳だ。しかし、親の同意があれば9歳の女児でも結婚が可能だと、男女平等の権利に関するデータを集める「ワールド・ポリシー・アナリシス・センター」は伝えている。

児童婚を規制する法案を検討していることを、レバノン政府は2014年に発表した。しかし宗教グループは、家族を政府が定める結婚法から免除できる。世界的な人権団体「Girls Not Brides(少女を花嫁にしない)」によれば、レバノンでは、宗教コミュニティによって結婚や身分についての法律が違うと言う。

子供の花嫁は性的虐待やDVを受けやすい、と世界保健機関 (WHO)の報告書は伝えている。また、20歳以下の母親から生まれる赤ちゃんは、20代の母親から生まれる赤ちゃんより、生後数週間以内に死亡する率が50%高い。さらに「Girls Not Brides(少女を花嫁にしない)」は 出産時に15歳以下の少女が死亡する確率は20~24歳の女性の5倍だと警告している。

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

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