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東京オリンピック招致不正疑惑で、調査チーム「違法性なかった」と結果を発表

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東京五輪招致の不正疑惑について、調査結果を公表する日本オリンピック委員会(JOC)の調査チームの早川吉尚座長(右、立教大学教授)=1日、東京都渋谷区  撮影日:2016年09月01日 | 時事通信社
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2020年東京オリンピック・パラリンピック招致で、招致委員会から国際オリンピック委員会(IOC)関係者に多額の金銭が支払われていたとされる問題。日本オリンピック委員会(JOC)調査チーム座長の立教大法学部教授で弁護士の早川吉尚氏らは9月1日、記者会見で招致委は贈与を認識しておらず違法性はなかったとする調査結果を発表した。フランスの刑法や国際オリンピック委員会(IOC)の倫理規程上も問題ないとの見解。

調査チームは、疑惑が持ち上がっていた招致委員会とシンガポールのコンサルティング会社「ブラックタイディングス(BT)社」が結んだコンサルタント契約について調査した結果を発表した。

調査結果によると、招致委員会は招致ロビーイングを依頼するため、BT社と2013年7月に95万米ドル、10月に成功報酬として137万5000米ドルを支払う契約を結び、支払いを行った。

BT社と契約を結んだきっかけは2013年5月に招致委員会に対して売り込みのレターが送付されたことだったという。レターにはBT社が「2015年に中国で開催された世界陸上の誘致を成功させた実績がある」旨の資料があった。また、世界陸上に長年関わっている「電通の役職者」からも、BTのタン氏について「IOCの委員だったラミン・ディアク国際陸連前会長とコネがある」との情報提供があったという。

その後、招致委員会、電通の担当者とタン氏による電話会議が行われ、契約を結ぶことが決まったという。

実際に招致が成功したことから、タン氏が「秘匿性の高い情報に基づいて、相応のロビー活動を行っていたとは推認される」とした。しかし、BT社のタン氏とラミン・ディアク国際陸連前会長の息子パパマッサタ・ディアク氏に深い関係があり、BT社との契約がIOCの委員への贈与につながることについては、「(招致委が)認識することができたとは認められない」とした。

一方で、招致委の事務局は、招致委理事長の竹田恒和・JOC会長の決裁で、成功時には報酬を別途支払うという2段階の契約内容について説明していなかった。この点について「手続きの透明性という点から一定の問題がある。本件契約が疑念・疑惑を持たれることになり反省すべき点がある」とした。

また、招致委は計11件のコンサルティング契約を結んでいるが、平均額は1件あたり1億円だった。この契約は比較的「高額だった」ものの、BT社には実績があることや、成功報酬として支払いを分割したことなどから「不当(な高さ)とまではいえない」とした。

調査は、延べ37人へのヒアリングやコンピューターの記録の解析などを通じて行われた。タン氏、ラミン・ディアク国際陸連前会長とその息子のパパマッサタ・ディアク氏には話が聞けなかったという。

■東京オリンピック招致不正疑惑とは

イギリスのガーディアンなどによると、フランスの検察当局は、200万ユーロ(約2億4800万円)以上の金額が、東京オリンピック招致委員会から、IOC委員で国際陸連前会長のラミン・ディアク氏の息子パパマッサタ氏の秘密口座に送金されていた疑いがあるとして、「汚職とマネーロンダリング」の疑いで捜査していることを明らかにしていた。世界反ドーピング機関の第三者委員会が、ディアク氏の汚職疑惑を調査する中で発覚した。ディアク氏はフランスで拘束されている。

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