職場・学校での差別的な発言、7割が経験。LGBT当事者の"生きづらさ"が明らかに

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LGBT、LGBTQなどと総称されるセクシュアル・マイノリティの7割が、職場・学校で差別的な発言を聞いた経験があることが明らかになった。性的マイノリティをめぐっては初となる1万人規模での全国調査で、宝塚大学の日高庸晴(ひだか・やすはる)教授が実施した。3月23日の会見で日高教授は「この現状に目をそむけてしまうと、当事者の生きづらさは変わらない」と訴えた。

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会見を開いた宝塚大学の日高庸晴教授

この調査は、2015年に同性パートナーを保険金受取人に認めたライフネット生命保険が、セクシュアル・マイノリティをめぐる啓発事業として実施。インターネットを通じて、10歳〜94歳の全国の約1万5000人が回答した。

その結果、「ホモ」や「オカマ」といった単語を使うなどのセクシュアル・マイノリティへの差別的な発言を職場や学校で聞いたLGBT当事者は、全国で71%に上った。最高は近畿の73.2%、最低は69.4%で地域的にもほぼ差がなかった。職場や学校が性的マイノリティにフレンドリーだと思った人は29.1%に留まった。

日高教授によると、高校生が「ホモやレズは気持ち悪い」と教師に言われたことでショックを受けた経験など、教育現場での配慮が行き届いてなかったケースや、会社員が「うちの会社にはそういう人はいない」と思い込んで、差別的な発言をするケースがあるという。

また学校生活でいじめを受けた経験がある当事者は、約6割に当たる58.2%だった。当事者の中でも、トランジェンダーのMtF(身体的には男性であるが性自認が女性)は、いじめを受けた比率が最も高く、68.0%だった。学校生活で「男らしさ」ばかりが求められる傾向が関係している可能性があるという。

日高教授は今回の調査結果を振り返って、以下のように訴えた。

「外資系企業を中心に民間での取り組みも増えてきているが、それでガラっと変わるわけではないし、学校教育の現場では戸惑いも多い。性的マイノリティへの対応を『やらない理由』を言う人もいるが、この現状に目をそむけてしまうと、当事者の生きづらさは変わらない。現状をきちっと知って、それぞれの立場で、どう取り組んでいくかと必要性を改めて感じています」


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