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国際人権NGOのガザ入りを妨害し続けるイスラエル

2014年09月24日 16時08分 JST | 更新 2014年11月23日 19時12分 JST

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イスラエル軍により攻撃された救急車。医療関係者が亡くなった。(C)Private

7月8日にイスラエル軍による「境界防衛」作戦が始まり、8月26日にイスラエルとハマスとの間で無期限停戦が合意されるまで、ガザは激しい軍事攻撃にさらされた。50日間にわたるこの紛争中、そして停戦が合意された後も、アムネスティ・インターナショナルは、調査のためにガザに入ることをイスラエル政府から拒否されている。

7月4日以来、アムネスティは調査団を派遣しようと、ガザとイスラエルの境界にあるエレズ検問所の通過許可申請を、繰り返し出している。しかし、9月3日には4度目の申請が却下された。調査団の各メンバーのセキュリティ・チェックに10日かかる、というのが理由だ。その前の7月4日から8月4日の間は、イスラエル国防相が管轄する市民局から、ガザの「状況」を理由に許可しないと言われていた。その一方で、ジャーナリスト、国連職員、人道支援機関の職員は、軍事作戦中にガザの出入りを許されている。

停戦直後に再び当局に連絡し、アムネスティ調査団のガザ入りの申請を再度検討するよう求めた。しかし、当局は申請許可とまったく関係ない部署の電話番号を渡し、のらりくらりと申請を事実上たなざらしにしている。

アムネスティ調査団が最後にガザに入ることができたのは2012年12月だった。その前の月に開始された「防御の柱」作戦中は許可が下りず、ようやくエジプト側のラファ検問所から入ることができた。しかしそれ以前は、エレズ検問所からガザに入る許可は何度も降りていたのである。

国際人権NGOのガザ調査の申請について、イスラエル政府は、同国の外務省もしくは社会福祉省への登録が必要だと説明している。しかし、外務省は、外交官と国連職員しか登録しない。社会福祉省への登録は、イスラエルと被占領パレスチナ地域に事務所がある人道・開発支援団体なら可能である。つまり、国際人権団体であるアムネスティが登録条件を満たすのは事実上、不可能となっている。同じく国際人権NGOであるヒューマン・ライツ・ウォッチも、同様の理由でガザに入ることができない。

現地NGOやジャーナリストなどから情報は日々入ってくるとはいえ、現地での直接の聞き取りはアムネスティの調査において重要な部分を占めている。国際人道法や人権法、さらに武器の専門家が現地の破壊状況を直接見て、できる限り多くの被害者や現地のNGO、医療関係者などから聞き取りを行うことによって、どの行為がどのような理由で国際人道および人権法違反の疑いがあるかを精査できるのである。

例えば、2008年末から2009年はじめのイスラエル軍によるガザ攻撃の際、アムネスティは、残された武器の残骸を調べ、住民や医療関係者からの聞き取りを行い、紛争で使用された武器の種類、場所、時間、武器の移転状況についての詳細な報告書を発表した(原文は英語)。イスラエルだけでなくハマスが使用した武器についても調査し、いずれの当事者も国際法違反の疑いがあることに言及している。

報告書の日本語抄訳版

http://www.amnesty.or.jp/library/pdf/mydownloads/Fuelling%20conflict_Gaza_2009_japanese.pdf

こうした第三者機関による検証と違反行為への責任追及は、同様の人権侵害を防止するために欠かせないプロセスだ。イスラエル政府が人権NGOのガザ入りを妨害することによって、数々の重要な証拠が日々失われているのである。その結果、ハマスによる国際法違反の行為の検証も不可能にしている。民間人の死亡の責任はハマスにある、とイスラエルは主張しているが、そうであれば早々に国際人権NGOのガザ調査を認めるべきではないか。

なによりも、殺された人びとの親族や被害者、そして世界中の市民は、50日間にわたる紛争下で起きた人権侵害についての情報を求め、受け取り、伝える権利がある。

イスラエル政府による国際人権NGOへの妨害は、自らの行為がまったく正当化できないものであることを、ますます印象付ける結果にしかならないだろう。

アムネスティ・インターナショナル日本


アムネスティでは現在、ガザの封鎖を完全に解除するようイスラエル当局に求めるオンライン署名を実施しています。ぜひ参加してください。

▽イスラエルはガザ封鎖の完全解除を!

https://www.amnesty.or.jp/get-involved/action/gaza_201409.html