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サイボウズ式:目標を続けるコツは「短く、やさしく」

2015年10月17日 00時51分 JST | 更新 2016年10月16日 18時12分 JST

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【サイボウズ式編集部より】この「ブロガーズ・コラム」は、著名ブロガーをサイボウズの外部から招いて、チームワークに関するコラムを執筆いただいています。今回は日野瑛太郎さんによる「目標を上手に立てて、それを意味のあるものにするためのコツ」について。

みなさん、目標の進捗はいかがでしょうか? 目標達成に向けて日々順調に進捗しているというのであれば、それはすばらしいことです。ぜひそのまま進捗し続けて、目標を達成してください。

もっとも、実際にはそんなふうにうまくいっている人ばかりではないでしょう。むしろ満ち溢れていたやる気が雲散霧消し、目標のことなんて考えるのも嫌だという状況に陥っている人のほうが多いのではないでしょうか。意識が高まってジム通いや英会話をはじめてみたものの、はやくも続かなくなってしまったという話は僕の周囲でも最近よく聞きます。

目標と言えば、ブロガーズ・コラムではせおやさいさんが『定量的でない目標に意味はない』という文章を書いていました。目標を定量化することはとても大切なことで、僕もこのコラムの内容には全面的に賛成です。

もっとも、目標を実際に意味のあるものにするためには、他にも工夫できることがあると僕は思っています。そこで今日は、このあたりで目標の立て直しをはかってもらうという意味も含めて、「目標を上手に立てて、それを意味のあるものにするためのコツ」について書いてみたいと思います。

1年は目標を立てるには長すぎる

なぜ多くの人が立てた目標を実現できずに挫折してしまうのでしょうか?理由はいろいろ考えられますが、考えられる理由のうちのひとつにそもそも目標を設定する期間が長すぎるというのがあります。

多くの人が1年の始めにその年の目標を立てますが、この「1年」という単位は目標を立てる期間としては必ずしも適切とは言えません。長すぎるゆえにその目標を達成するためにすべき行動を具体的なレベルまで落とすことができなかったり、あるいは長さを過大に見積もりすぎて達成不可能な目標を立ててしまったり、1年という長さが目標設定を難しくしているという側面は少なからずあります。

身も蓋もない言い方をあえてしますが、年の始めに1回だけ達成不可能な目標を立てるぐらいだったら、小さくてもいいから毎月1回、達成可能な目標を立てるようにしたほうが遥かに効果が高いと言えるでしょう。目標を立ててもいつも気づくとグダグダになってしまうという人は、まずはそもそも目標を設定する期間が長すぎないかチェックしてみるとよいと思います。早くも年始に立てた目標が崩壊してしまったという人は、このタイミングで再度今月の目標を立てなおしてみるというのもいいかもしれません。

目標の設定期間は短いほうがよいとは言っても、つねに短い期間でばかり物事を見ていては、大きなことができなくなってしまいます。時には年単位の粒度で目標を持つことも必要になるでしょう。ただし、そういう時であっても、必ず目標をブレイクダウンして「具体的な行動の策定が可能なレベル」まで落とすことが重要です。

たとえば、「今年中にTOIECで800点を取る」という目標を立てたとします。これはこれで定量化された1つの目標ですが、「具体的な行動の策定が可能なレベル」になっているかと言われると不十分です。そこで、さらにこの目標を達成するために必要な目標を、次は3ヶ月という単位で再設定します。仮に今の点数を600点であるとすると、最初の3ヶ月で650点、次の3ヶ月で700点、さらに次の3ヶ月で750点、最後の3ヶ月で800点と置いてみます。

これで、とりあえず直近の目標は3ヶ月後にTOEICの点数を650点に上げることに置き換わりました。これをさらに月単位に分割して目標を立てます。ここでは仮に最初の1ヶ月で単語帳、2ヶ月目では文法書、3ヶ月目で過去問演習というスケジュールに則り、それぞれに目標値を設定したとします。この時点でだいぶすべき行動は具体的になってきましたが、これをさらに週単位まで分割して、単語帳ならここからここまで、問題集ならここからここまで、とやる範囲まで決定できれば目標の立て方として隙はありません。

このように目標を細かくブレイクダウンしていくと、最初になんとなく年単位で目標を立てた際には気づかなかった問題にも気づくことができます。週単位まで目標を落とし込んだ時点で、明らかにやることが多くなってしまっているというのであれば、それは最初に立てた目標が高すぎたということが言えます。逆に時間があまりそうだというのであれば、もっと高い目標に挑戦ができるかもしれません。

目標を設定している時のやる気はあてにならない

また、もうひとつ知っておくとよいこととして、人間は目標を高めに設定しがちであるということがあります。基本的に、自発的に目標設定をしようと思うときは自分の中でやる気が高まっている時です。その時はなんでもできるような気がしているかもしれませんが、当然ながらそんな精神状態は長くは続きません。

やる気がなくなってきて挫折する可能性が濃厚になってくると、ますますやる気がなくなっていきます。これはまさしく悪循環です。こういった負のループに陥らないためにも、目標にはある程度遊びを持たせて、やさしめに設定することを僕はおすすめしています。

やる気がある時に真っ先に思いついた目標は、言うならば「松プラン」です。それ以外に、やる気が普通の時の目標である「竹プラン」と、やる気が低下した時のための「梅プラン」も同時に設定するようにすると、いざ時間が経過してやる気が低下してしまった時にも狼狽せずに済みます。最初に思い描いた理想通りにはならなくても、今より状態がよくなっているならばよしと考えられるような前向きさを持つことは重要です。「完璧にできないなら、もう何もしないほうがいい」といったような完璧主義的な考え方は、害しかないので捨てましょう。

やる気がなくなって目標が達成できなくなったら、また設定しなおせばよいのです。唯一すべきでないことは、目標を設定することをやめてしまうことです。目標の達成があやしいという人は、また目標を設定しなおしてみてはいかがでしょうか。とりあえず先に進む意志さえ持ち続けていれば、悪いようにはならないはずです。

イラスト:マツナガエイコ

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本記事は、2015年3月10日のサイボウズ式掲載記事「目標を続けるコツは「短く、やさしく」」より転載しました。