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『フィフス・ウェイブ』―少女よ、大志をいだけ! 宿輪純一のシネマ経済学(99)

2016年04月19日 16時09分 JST | 更新 2017年04月19日 18時12分 JST

(THE 5TH WAVE /2015)

宇宙から侵略される地球を描いた、いままでの5倍のスケールを持つSF映画。

巧みな攻撃を仕掛けてくるのは謎の知的生命体<アザーズ(The Others)>。しかも、今回は1回(1種類)の攻撃ではなく、なんと、それぞれ激しい5種類(5つの波)で攻めてくるから大変。

具体的には、第1の波「暗黒」:世界中のエネルギー供給をシャットダウンし、地球は漆黒の闇に包まれる。なぜか飛行機も落ちることになる。

第2の波「崩壊」:想像を絶する地殻変動を仕掛け、地面は割け、津波に街が沈む。これも、ロンドンだろうが、タイだろうか、街が崩壊してしまう。

第3の波「感染」:原因不明のウィルスを爆発的に蔓延させ、これが結構きつく、なんと全人類の99%が死滅する。

さらに第4の波=「侵略」<アザーズ>は徐々に生存者に寄生し始め、人類に襲いかかる。人間の体内に潜むので、人と見分けがつかないので何が何だかわからない。

そして、いよいよ第5の波=「滅亡」となるが、これがなんと・・・これ以上はネタバレになるので書けない。

人類存亡の唯一の手段は、<アザーズ>を見つけ出し、「滅亡」を意味する第5の波(これがフィフス・ウェイブ)を防ぐしかないのだ。生き残った人々が生き残る道はあるのか。もちろん、サバイバルがひとつのテーマ。

そうは言っても、この作品は『ハンガーゲーム』的に、若者が中心の映画になっている。なんといっても、主人公の美少女から大人へと成長した19歳のクロエ・グレース・モレッツが光っている。『キック・アス』のヒットガール役を始め、『ヒューゴの不思議な発明』、『キャリー』、『イコライザー』など順調に成長した。

『ジュラシック・ワールド』で弟を守って逃げる兄を演じたニック・ロビンソンや、カッコいい新人アレックス・ロウらのイケメン若手俳優たちがクロエを囲む。厳しいサバイバルの中に、淡いロマンスも作品に味を添えている。

筆者は、以前、銀行で面接官などもやっていたし、最近では大学で学生を教えているが、特に男子学生よりも、女子学生の方が元気である。社会に出てガンガンやりたいか、出世したいか、海外に飛び出したいか、人生の目的はあるか、などなどの点で、女子の方が元気・活発なのである。

最近ではアジアからの留学生も教えている(残念ながら日本語ではなく英語で講義する)。ベトナム、インドネシア、タイ、ミャンマー、カンボジアなどASEAN諸国が多い。15人ぐらいクラスであるが、男子は1人である。

このように女子が世界に飛び出すのは、アジアなどの新興国(中進国)でも一緒であることに気がついた。世界的な傾向かもしれない。そのうち、世界の政治家やグローバル企業のリーダーにおいて、女性が過半数なんてこともあるかもしれない。007の上司Mも女性になったし(今は男性)。

そもそも、「男らしくしろ」「女らしくしろ」という言葉があることは、実はそうじゃないからそういう言葉があるのである。女性よ、大志をいだけ!

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