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「この力強さはどこから来るのか...」紛争で親を失った孤児7人の面倒を見る23歳女性

2017年08月01日 17時11分 JST

5月末の自衛隊撤退以降、日本社会の南スーダン紛争に対する関心度は大きく低下してしまったように思われる。しかしながら、私が8月から滞在するウガンダには約95万人の難民が戦火を逃れて避難してきており(今年6月上旬時点)、その多くは現在もなお難民居住区での厳しい生活を強いられている。

私が代表を務める国際協力NGOコンフロントワールドが支援対象地としているウガンダ北部の「パギリニヤ難民居住区」では、南スーダンの戦火を逃れてきた約3万人の難民が生活を送っている。

その中には、国際機関からの配給食糧が不足しているために一日に一食しかできない家族や、わずか360円の学費が払えず小学校に通えない子どもたち、また精神障害を抱えながらも居住区での厳しい生活を強いられている男の子がいることを、これまでの記事ではお伝えしてきた。

(関連記事:『「一日一回しか食べられない」南スーダン難民居住区の食糧事情レポート』『世界の不条理を知って"何か"を感じたあなたが、その"気づき"を無駄にしないために。』『政府軍が夫を誘拐「今は生きているかも分からない」南スーダン紛争のリアル』

実際に現地に足を踏み入れると、難民の方たちが置かれている悲惨な状況に心が痛むし、ニーズや課題が数え切れないほどたくさん存在していることを痛感する。しかしながら、その一方で私は、居住区で難民たちと向き合ってきて、強く「感銘」を受けたことがある。

それは、困難な状況に置かれても、それを乗り越えようとしている、彼らの「力強さ」だ。

私が今年2月末にパギリニヤで出会ったマーガレットさん(仮名)は、紛争が始まった2013年に夫と離別し、昨年7月の紛争再燃後にはウガンダへと避難してきた。南スーダンで暮らしていた頃は農業で生計を立てていたが、現在居住区での安定した仕事はない。二人の子どもはまだ幼いため、住居の建設や修繕もすべて一人で行わなければならないのだ。

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マーガレットさん(写真左から2番目)(photo by Confront World)

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難民居住区で生まれた生後2週間の赤ちゃん(photo by Kanta Hara


そのような厳しい生活状況に置かれているにもかかわらず、彼女は紛争で両親を失った孤児7人を引き取って、その面倒まで見ているのだ。

彼女は私が出会った当時、23歳だった。今の私も、23歳。私と同じ年齢の女性が、自分の家族が、いや自分一人が生きていくだけでも大変な状況に置かれているにもかかわらず、孤児7人の面倒まで見ている。

そのことに、これまでずっと恵まれた環境の中で、たくさんの方たちに支えてもらいながらも、時には文句やわがままを垂れながら生活してきた自分のことが、恥ずかしくなってしまった。

一体、彼らの「力強さ」はどこから来るものなのだろうか。マーガレットさんと出会った当時も今も、考え続けている。

そんな「力強さ」を見せてくれたマーガレットさんら南スーダン難民の方たちが、「人間としての最低限のニーズ」を満たし、安心して居住区での生活を送れるようになるため、少しでも力になりたい。私はその想いを持ちながら、コンフロントワールドの一員として「南スーダン難民 今最も支援を必要とする人たちが生きるための緊急支援」を実施している。

私は8月2日から9月27日まで、ウガンダに滞在する。正直に、現場に足を運んで南スーダン難民たちが抱える問題と向き合っていると、自分一人ができることの小ささを痛感させられることもある。そして、「どうして世界はこんなにも不条理なのか」と、嘆いてしまいそうになる時もある。

しかし、其処ではマーガレットさんと同じように、多くの南スーダン難民たちが厳しい状況に置かれていながらも、今も毎日を「力強く」生きている。その事に私自身勇気を貰いながら、これからも活動に取り組んでいきたい。


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記事執筆者:原貫太

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