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5年間で様変わりしたフランスのネット選挙事情

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海外のネット選挙事情は、日本と比較すると随分と発展しています。 現在でこそインターネットが普及しているので違和感もないのですが、21世紀初頭においてネット選挙は革新的でした。 今回は21世紀初頭、フランスで行われたネット選挙についてまとめてみました。

■2002年 フランスでネット選挙がスタート

フランスにおけるネット選挙の歴史は2002年に始まります。
2002年の選挙では大統領候補・政党・マスメディア・利益集団などが、こぞってホームページを開設し、選挙と関係した情報を流していました。
しかし、当時のフランスでのインターネット普及率は約30%であったこともあり、ネット選挙は結果に大きな影響を与えませんでした。
ネット選挙は従来の手法の中でも安価に活動ができるため、資金力のない候補者が多数乱立しました。
2002年の大統領選挙立候補者はそれまでよりも多く70名。しかし、このうちのほとんどがマスメディアに取り上げられず、インターネットで政策・主張を訴えていました。
中でも異彩を放っていたのがシンディ・リーという女性候補者です。
彼女はホームページで自分のヌードを掲載するなどをして注目を集めました。このことから「ネット選挙は女性の武器になる」という考えまで生まれてきたのです。


■2007年フランス大統領選挙

2002年のネット選挙は、フランスでのインターネット普及率の問題もあり、盛り上がりに欠ける結果に終わったのですが、2007年の大統領選挙では状況が一変。
候補者であったサルコジとロワイヤルが、仮想ネット空間「セカンドライフ」にそれぞれ事務所を開設。その仮想空間内で事務所の襲撃が行われるほど、ネット選挙は白熱していきました。
ロワイヤルは社会党の人気女性議員でしたが、大統領選を争うレベルの議員ではありませんでした。彼女はメールやブログで情報発信をし、ネット世論を政策に生かすことでネットでの評価を高め、有力候補となりました。

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Legrand
/ Shutterstock.com

一方のサルコジも、チャット・動画・SMSなどで選挙広報を素早く流して、集会へいち早く支持者を集めるなど、インターネットを活用していました。
結果的にサルコジが勝利を収めたのですが、彼は100万ユーロ(当時のレートで換算すると約1億6000万)で、ロワイヤルはその倍の200万ユーロをネット選挙の予算とし、これまでの「ネット=安価に選挙活動ができる」という説を覆した結果になったのです。

■急速な成長を果たしたフランスのネット選挙

もちろん2002年当時のフランスのネット普及率が低すぎたこともありますが、ネット選挙が始まった当初は、資金力に乏しい候補者のため、そのぐらいのものでしかありませんでした。
しかし、わずか5年で有力候補者がネット選挙を活用し、多額の資金を投じるまでに成長したのです。

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現在のインターネットの世界も日進月歩、常に変わり続けています。当時よりも圧倒的に普及していますし、技術の進歩からインターネットでできることも拡大しています。
インターネットの進歩は、新しい選挙の形を作っていくのではないでしょうか。


■参考リンク
諸外国のインターネット選挙運動 - 0518.pdf:
http://www.ndl.go.jp/jp/diet/publication/issue/0518.pdf

フランス、ドイツにおけるインターネット選挙運動の歴史--解禁へ向け動き出したインターネット選挙運動[5] | トレンド | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト:
http://toyokeizai.net/articles/-/3860/

仏のネット選挙 仮想空間内でで打ち壊しや襲撃事件発生した│NEWSポストセブン:
http://m.news-postseven.com/archives/20130502_184229.html

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