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【最新調査】英国の若者の半分が「自分にもゲイ要素ある」

2015年08月19日 15時15分 JST | 更新 2016年08月17日 18時12分 JST

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英国の若者「100%ストレートではない」

2015年8月13~14日に行われたある調査によると、英国の若者の半分は「自分は100%のストレートではない」と回答したという。彼らは、「自分のセクシュアリティを"完全ゲイ"と"完全ストレート"の間のどこに存在すると思いますか」と質問されたとき、18〜24歳の若者のうち49%が「自分は完全なストレートではない」と回答した。母数は1,632人だ。

※ストレート=異性愛者

英国におけるセクシュアリティへの意識

調査はYouGov という英国にある調査企業によって行われたものだ。自分のセクシュアリティを0〜6の数値の中から選ぶもので、0が「完全にストレート」、6が「完全にゲイ」という意味で、1~5 はいわばバイセクシュアルということになる。

Report-graph

43%の人々はストレートとゲイの間の番号を選択した。52%の人々は「自分は完全にストレート(もしくはゲイ)だ」と明確に宣言した。英国の若者の43%は、「自分のセクシュアリティは絶対にゲイだ(ストレートだ)」と思っていないということである。

キンゼイ・レポートと同じ評価基準

キンゼイ・レポートをご存知だろうか。日本では"キンゼイ報告"とも言われる。

キンゼイ報告(きんぜいほうこく、Kinsey Reports)とは、アメリカの性科学者・昆虫学者であるアルフレッド・キンゼイ(Alfred Kinsey)が発表した、人間の性行動に関する報告書。1948年に発表された『Sexual Behavior in the Human Male』(邦題:『人間に於ける男性の性行為』)と、1953年に発表された『Sexual Behavior in the Human Female』(邦題:『人間に於ける女性の性行為』)から成る。

キンゼイ報告を大きく取り上げたのは学会の外のマスコミであった。その結果、革新・保守、左翼・右翼が社会道徳の観点から擁護派、批判派に分かれて論争を繰り返した。擁護派は、キンゼイ報告に対する批判は保守・右翼からのみの道徳的反発であるかのように主張する傾向にあった。

キンゼイ報告 - Wikipedia

つまり、1948年に発行された、人間の性行動に関する調査結果である。

キンゼイの報告によると、サンプルされた成年男性の46%が両方の性別の人に性的に「反応した」と回答している。また、37%は少なくとも1度以上の同性愛の経験を持っていた。20歳から35歳の白人男性の11.6%は同性愛と異性愛の両方の経験者であった。さらにサンプルされた男性の10%が「16歳から55歳の間の少なくとも3年間、多かれ少なかれ、専ら同性愛だった」という調査結果がある。また、20歳から35歳の女性の2~6%は同性愛と異性愛の両方の経験者であり、1~3%は専ら同性愛者であった。

キンゼイ報告 - Wikipedia

実はキンゼイ報告には調査の方法にいくらか間違いがあるのではないかという批判もあるのだが、人間の性行動に関して1948年に調査を行った非常に貴重な学術的調査結果だ。「全人口に対する同性愛者の割合」はこのキンゼイ報告にて初めて提言された(その後も何度も調査が行われているが、大概5%〜10%の間という結果が出る)。このキンゼイレポートも0〜6の間で自分のセクシュアリティを選択するという、YouGovが行った調査と全く同じ評価基準で調査を行っていた。

同性愛者と異性愛者の境はより曖昧に

bisexuality

この図を見てわかることが主に2つある。

1. すべての世代に「自分はゲイとストレートの中間」と答える人がいる

セクシュアリティはグラデーション的という一面を持つ。つまり完全に男性、完全にゲイ、完全に女性とは言えず「男性と女性の中間」だったり「ゲイとストレートの中間」だったりするのである。実際、調査によると「セクシュアリティはグラデーションである」という考えに対して60%以上のストレートが「その通りだ」と回答し、73%の同性愛者も同意した。しかし、28%のストレートはそうではななく、「ストレートか、そうではないかのどちらかしかない」と回答した。

2. "ストレートでもゲイでもない"人の数は、世代と反比例している

若い世代の方が1~5の間を選択した人が多く、より上の世代の人ほど1~5の間を選択した人が少ない。60代以上の世代に限っては89%が「ゲイもしくはストレート」と回答し、7%のみが「ゲイとストレートの間」と回答している。

環境と人々の意識の変化

人間のセクシュアリティは1つのセクシュアリティのみに固定的に存在するのではなく、グラデーション的に存在するということは1948年のキンゼイ報告から判明していることだ。また、セクシュアリティは常に揺らぐものであるため、ゲイの人がバイセクシュアルになったり、男性と思って30年間生きてきた人が女性として生きるようになることもある。余談だが、筆者の英国人の友人の友人がつい最近、自分はトランスジェンダーであるとFacebookでカムアウトをした。彼女には妻子もいたが、多くの人がそのカムアウトを応援していたのだという。日本でそれをすると大変な批判を浴びてしまうかもしれないが...ともかく、英国の人々は「自分も、今のセクシュアリティが変わる可能性は十分あり、セクシュアリティはグラデーションだ」ということを、多くの国民が理解しているのだろう。だからこそ、このような調査結果が出たのではないだろうか。

元記事:【最新調査】英国の若者の半分が「自分にもゲイ要素ある」

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画像・情報出典: 1 in 2 young people say they are not 100% heterosexual