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児童養護施設のノウハウを保育・母子支援ニーズに活かして

2015年06月10日 01時41分 JST

先週6月1日は、江戸川区が所管である江東児相の一時保護所を含めた視察を、都議会かがやけTokyo会派(両角みのる幹事長、音喜多駿政調会長、そしてお姐)と、当選したばかりの、斉藤りえ北区議会議員、三次ゆりか江東区議会議員とともに実施しました。

東京都の一時保護所については先月報道されてましたが、現場の意見収集と、制度の点検、行政側から与えられる資料だけではなく情報開示請求に基づいた慎重な調査を重ね、改めて実態の真相究明をしてまいりたいと存じます。

6月6日には早稲田大学里親研究会のゼミを聴講。

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(写真左から、山本翔弁護士、お姐、神奈川の里親松本素子さん、里親で中井町議会議員の加藤久美さん、里親連絡事務局竹中勝美氏、理学療法士で早大大学院人間科学研究科中川友生氏)

そして、本日は「特別養子縁組制度」の普及にむけた日本財団の取組「ハッピーゆりかごプロジェクトと、同じく家庭養護を目指すイギリスのNPO Lomos(ハリポタ原作者J.K.ローリング氏が05年創設)共済のシンポジウム

「子どもが家庭で暮らす社会にむけての道しるべ ~中央・東ヨーロッパで家庭養護を推進してきた経験から~ 」に参加してきました。

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過日「赤ちゃん里親」「愛知方式」と呼ばれる乳幼児の特別養子縁組を推進してきた元児童相談所職員である矢萬田篤ニ氏を視察ヒアリングした際と同じく、世界で最も影響力あるソーシャルワーカー30人に選ばれた講演者ジョルジェット・ムルヘア氏も「生後半年が非常に大切。一対一の同じ養護(保護)者による愛情が不可欠」ということをデータやエビデンスを元にクールに力説をされていました。そして、もうひとつは政府や行政や施設は敵対するものではなく、共に課題解決をするパートナーである共通認識を持つことが大事だとも。

なかなか日本で、ことに東京都で、乳幼児の特別養子縁組や里親委託が進まぬ原因として私は、預かった児童が減ることによる補助金削減を社会福祉法人(施設)側が懸念をして手放したがらないのが原因ではないかと推察しています。

東京都では、家庭養護(=特別養子縁組や里親委託)が進まぬ世界的な非難を避けるように(厳密には子どもの権利条約20条に抵触します)、家庭「的」養護(=グループホーム)でお茶を濁そうとしていますが、いくら5~6名の少人数といったところで施設養護は施設養護で、母子のような一対一の愛着関係をなかなか結べないところであります。

とある児童養護施設では、広いとは言えない敷地内の庭にグループホーム建設に着手、すでに他の子どもが活用している既存施設の日照が悪化しているという報告も聞いていますことから、これでは本末転倒ではないか…。

乳児院にいる赤ちゃんは約400人、施設にいる子どもたちは約2800人。一方保育園待機児童は8千人います。ゼロ歳児~1歳児の待機児童は江戸川区でも深刻です。乳児院の赤ちゃんを世界標準に合わせすべて、里親さんに委託しても、施設側は不安に思うことはありません、いくらでも赤ちゃんの保育ニーズはあるのです。産前産後の切れ目のない妊産婦サポート、ショートステイ、レスパイト、シングルマザーの支援の手も足りていませんので、職員という人的資源、宿泊機能も備えている施設という設備資源は、大いに役に立っていただけることでしょう。乳児院の運営者も職員もそれはそれは、ハードな1日24時間一年365日の児童福祉に寄与され保育や教育に関するノウハウも経験値も、何十年も蓄積されているのでまさに即戦力となりましょう。

また、子どもの貧困問題もまったなし。川崎や今朝も報道され少年の集団暴行死事件を鑑みすれば、放課後孤独に過ごす子どもたちの居場所ともなりましょう。

ことほどかように、児童福祉のニーズはいくらでもあるのです。

里親や養子縁組が進んで赤ちゃんや子どもが減少して、補助金がなくなり経営が立ちいかなくなる施設側の「不安」を、今こそ長年の社会的養護の経験値を活かすチャンスととらえて、行政や社会福祉法人に計画段階からコミットしてもらい、保育園や母子支援、養護施設を退所した子どもたちのサポート拠点などに生まれ変っていく「やりがい」に変えてみてはどうかと私は思う者であります。

東京都は、施設には「地域の人々との交流スペースを設ける」としてますので(上田令子一般質問の答弁より)、地域密着型の開かれた施設であることは言うまでもないところであります。そうなることで、多くの眼と手が関わり、施設内での虐待や種々の問題も早期発見できることになり、何より子どもたちも施設職員、児童相談所担当者以外の外部の大人と触れ合うこともでき、その時その時の判断でSOS発信、相談の選択肢が増えて、子どもたちの人権が守られやすい環境になっていくのであります。

密室育児や地域や社会と隔絶された環境ではなく、多くの目と手をかけた“” 寄ってたかって子育てを!”

お姐の持論でございます。

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(2015年6月8日「東京都議会議員 上田令子のお姐が行く!」より転載)