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トクホ「脂肪の吸収を抑える」機能、要は食物繊維って知ってた?

トクホは分かりやすくて便利だけれど、盲信するのでなく上手に取り入れないと

2017年11月10日 11時11分 JST | 更新 22時間前
日本健康・栄養食品協会HPより

今週、食物繊維に関連するネットニュースが相次ぎアップされました。「糖質0グラムの麺に『レタス4個分の食物繊維』...これってどうなの?」と「食物繊維で大腸がんリスク減=メタボ解消でも注目」を読んで私が思ったのは、「やっぱり日本人なら、ご飯に具沢山の味噌汁、そして納豆でいいんじゃない?」ということ。少なくとも、トクホ製品を選べばそれでOK、ということはないはずです。

堀米香奈子 ロハス・メディカル専任編集委員

というのも、以前から「脂肪の吸収を抑える」と謳ったトクホ飲料のことが気になっていたから。トクホだから何か特別なものが入っているのでは?と期待する人は多いかもしれませんが、実はその効果は食物繊維によるもの。ラベルをよく見れば、原材料として「難消化性デキストリン」と書かれているはずです。これは要するに水溶性食物繊維で、腸内細菌の餌となり、大腸の働きを高めます

またトクホに限らず、「食物繊維をたくさん取りましょう」と謳った加工食品はそこかしこに溢れています。「糖質0グラムの麺に『レタス4個分の食物繊維』...これってどうなの?」にあるような、

ゴボウ1本に含まれる食物繊維は約9グラム、レタス約3個分に相当します。しかし、「ゴボウ約1本分」と表記してもインパクトが薄いので、あえて食物繊維量が少ない野菜を使ってパッケージでアピールしているのではないでしょうか。
「糖質0グラム麺」のパッケージに記載されていた栄養成分表示には「食物繊維11.7グラム」との記載があり、1日の目標量の約6割の食物繊維が含まれているということになります。確かにかなりの食物繊維の量ですが、それだけで1日分が取れたわけではありません。残りは別の食品から摂取する必要がありそうです。

この手の商品は、かなりよく見かけます。

しかし、海藻やゴボウなど、水溶性食物繊維を多く含む食品はとても身近にあります。

だったら、わざわざ相当割高なトクホのお茶飲料を買ったり、人工甘味料や酸味料など色々な食品添加物が入ったトクホのコーラを飲んだりする必要があるの?とか、元々は食物繊維の乏しい食品に、あえてちょっぴり足して、それを売りにしているような商品を選ばなければならないの? などと思ってしまうのです。

もちろん、「ついでにちょっと」といった感覚ならいいのですが、それだけで「食物繊維を摂っているし」と満足してしまうのは違うでしょ、と。

食物繊維がそれだけ体にとって非常に重要なのは事実です。摂るほどに「サクセスフル・エイジング」が実現できる、という話は、ロハス・メディカルの大西睦子医師の連載でも紹介されています。

その上で、私が‟「納豆定食」推し"である理由は、「食物繊維で大腸がんリスク減=メタボ解消でも注目」の記事の中でも指摘されている通り。

日本人の食物繊維摂取量が減り続けている。特に穀類から取る食物繊維の減少が目立ち、これが腸内環境の悪化や大腸がんの原因になると指摘されている。
食物繊維の摂取量が減少した背景の一つには、「糖質オフ」という考え方もあるようだ。青江教授は「主食を食べなければ、食物繊維の摂取量は減っていく一方だ」と警鐘を鳴らす。「炭水化物には2種類ある。ご飯やパンなどの主食に含まれているでんぷんは取るべきだ。単純糖質の砂糖は制限してもよいだろう」。毎日、最も簡単に食物繊維を取ることができるのは、主食のご飯。

私自身、お米を食べることの大切さは分かっている"つもり"でも、最近は不摂生を自覚しています(「分かっているのに、ちゃんとできない」話も、先日書いたばかりなんですが...)。

とりあえずお腹が空いてくると糖分補給と称してお菓子をつまんだり、糖分の入った飲み物で誤魔化したりして、一食抜いてしまうことが増えました。また、菓子パンの類で済ませてしまうこともあります。

しかし、お米を食べないと、てきめんに便秘に陥ります。便秘は二次的に様々な症状を引き起こしますし、そもそも出すべきものの塊をいつまでも体に入れておいて、体に良いわけがありません。(便も奥が深いですよね。詳しくはこちら

そして大事なのは、ご飯だけでなく、ご飯に合う具沢山味噌汁にわかめやゴボウ、オクラ、里芋などを入れ、さらに納豆と一緒に食べること。どれも水溶性食物繊維が多く含まれます。

実はそれらの食品と比べればご飯には水溶性食物繊維は少ないのだとか。ただ、冷ますと、デンプンがそれに似た働きをする状態に変化するとのことで、冷やご飯の方が大腸には良いと言うのですが、さすがに味気ないし、実際の所大した差はないという話もあります。

だったら、水溶性食物繊維を多く含む食品を使った具沢山味噌汁と納豆で補いましょう、というわけです。

味噌汁には、加工食品などから過剰に摂取したリン酸・リン酸塩によって傷んだ血管を守るマグネシウムも豊富です。あ、その意味では豆腐も入れたらいっそうよさそうですね。

わざわざ本末転倒になりかねないようなトクホを選ばなくても、身近な食事から食物繊維は摂れます。トクホは分かりやすくて便利だけれど、盲信するのでなく上手に取り入れないと、と思うばかりです。

(2017年11月10日ロバスト・ヘルス「トクホ「脂肪の吸収を抑える」機能、要は食物繊維って知ってた?」より転載)