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LINE、前年比売上32倍のビジネスモデルとは

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全世界で2億3000万人、国内で4700万人のユーザーを抱える、巨大プラットフォームとなったLINE。通話・通信アプリの利用状況や、スタンプの売上に注目が集まるが、事業構造はどうなっているのか。

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LINE事業の2013年4〜6月期の売上は97.7億円。前年同期比で32.57倍という飛躍的な伸びを見せた。背景にあるのは、スマホの爆発的な普及と、それに伴うコミュニケーションの形の変化だ。「PCをベースにしたメールから、ケータイが普及してSMSに代わって、スマホによってキャリアの垣根を超えたシンプルなメッセンジャーに代わった」とLINE株式会社の森川亮社長が言うように、スマホへの移行で複雑になったメール事情を、「電話帳に登録し合ってれば友達」という形で、よりシンプルに、よりリアルな関係を重視して人同士を繋ぐツールになったことが受け入れられた。

■LINEのビジネスモデルは4本柱

ユーザーベースを確保した後に問われるのはマネタイズだ。LINEでやりとりするスタンプを販売するのは、もっとも直接的なビジネスだがそれにとどまらず、昨年、LINEの幹部は「プラットフォーム化」を宣言。LINEで築いたユーザー数とユーザー同士のつながりを最大限に活かすべく、ゲームやカメラ、漫画、占い、天気予報、クーポンなどジャンルを広げて多方面に展開し、スタンプ頼りにならないよう収益源を増やす試みを続けている。

こうした「複数のサービスとビジネスモデルを束ねる」理由について、LINEのマーケティングを統括する舛田淳氏は、「スマホアプリのマネタイズは方法が限られていた。一つのビジネスモデルでは脆弱」と説明する。現在のLINEの収益源は、大きく分けて4つある。

1. LINEアプリ内の課金
2. ゲームなどLINE関連ファミリーアプリでの課金
3. 企業公式アカウントなどB2Bモデル
4. グッズ販売、テレビ放送、コラボ商品などキャラクターライセンス事業

1はいわゆるスタンプの販売だ。昨年8月の売上は3億円だったが、今年7月には10.3億円まで伸ばした。今後はLINEアプリの外観を変える「きせかえ」機能もスタンプ同様にキャラクターコンテンツとして有料販売を開始し、上積みを図るという。

2は、主にゲームアプリ内での課金だ。LINEの名を関する他のアプリはカメラ、天気、占い、電子書籍などすでに52タイトルあり、7月の売上は30.7億円。うち25.8億円がゲームに頼ってはいるものの、スタンプを大きく上回る額だ。年内には音楽配信サービス「LINE MUSIC」も予定されており、どんどんジャンルを拡大していくだろう。

line music

3の法人向けビジネスは、ローソン、マクドナルド、ソフトバンクなど企業の公式アカウントから得られる収益だ。100万を超えるユーザー数にも対応できる月額250万円からの大企業向けアカウントや、プロモーション用のスタンプ作成のほか、中小企業向けに月額5250円からのメニューも用意。導入を検討する企業に向けた活用セミナーを全国各地で開催するなど、B2B分野も積極的に拡大している。売上規模は明らかにされていないが、消費者向けのゲームに比べて、安定した収益を得られるのが特徴だ。

4のライセンス事業については、他のジャンルよりは少ないものの年間40億円を売り上げたという。8月にはマレーシア、台湾、タイでテレビ放映も開始され、「今後注力する分野」としている。

■第5のビジネスモデル「物販」

そして、第5のビジネスモデルと期待されているのが、秋に開始が予定されているeコマース事業「LINE MALL」だ。その名の通り、LINEが直接流通を手がけるのではなく、楽天市場のように既存店舗を束ね、スマートフォンに最適化したショッピングモールとする。さらにYahoo! オークションのように、LINEのユーザー同士が売買できる仕組みも取り入れる予定だ。

収益はモール運営と個人売買の仲介による手数料収入になるため、物販と言っても在庫リスクはない。入り口のアプリ、ユーザーの管理、課金というLINEのプラットフォーム性を活かしたビジネスだ。なお、モール加盟店の数など詳細はまだ明らかにされていない。

さらに、こうした「プラットフォーム化」を強化すべく、9月には課金システムを強化。これまでAppleやGoogleに頼っていた課金手段を大幅に拡大する。クレジットカード、Paypalに加え、コンビニで買えるプリペイドカードや、電子マネー、携帯電話キャリア決済に対応。より手軽に、より幅広い層に有料サービスを利用できるようにする狙いだ。

ゲームの課金に依存するDeNA、グリーの成長スピードが鈍化する中、LINEは通信・通話アプリを軸に多方面にビジネスを広げる戦略を採っている。

国内で4700万人のユーザーを抱えインフラとなった今、「LINEいじめ」の問題やビジネス面だけでなく青少年保護の対応など、社会面でも注目されるLINE。今後、どのように発展していくだろうか。

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