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大学スポーツで勝つために。

2016年02月21日 23時55分 JST | 更新 2017年02月20日 19時12分 JST

チームが勝つために一番必要なことは、何か。

それは勝てる組織を作ることだと思う。

当たり前だと思うかもしれない。

ただ、それは結構難しい。

選手にとって、伸びる選手と伸びない選手の違いは、「言い訳をするか、しないか」の違いでしかないと思う。

自分の失敗を自分の失敗と認め、人の失敗さえも自分の失敗と受け止めるほど、身の回りのすべての結果を、次の自分に繋げようとする。

そんな選手は必ず伸びると思う。

要は「自分が頑張れば何とかなるはずだ」と思う選手が伸び、そしてそのチーム内での実力者になることが多い。

ここで大事なのは、それは「チームの中での話」だということだ。

大学スポーツにおいて、だいたいがそうした「チーム内の実力者」が発言力を持つ。

結果を出しているからこそ、その発言に信頼がおけるのは当然で、だからこそ主将になったり、部の主要なポジションについていることが多い。

前述したように、そうした優秀な選手ほど、人のせいにしないから、同時に組織のせいにもしない。

ただ、組織の悪いところを認め、そこを変えなければ、チームとして結果が出ることはない。

そこが難しい。

どんな環境であれ、その環境下で強くなった選手だからこそ、環境のせいにすることはない。

ただ、チーム全体が弱いのは組織のせいなのだ。

組織を変えなければ、環境を変えなければ、チームの平均値が上がることはない。

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個人の努力、「言い訳をしない」ことで伸びるのは、チーム内の順位であって、チーム全体の順位が低ければその選手も外で勝つことは難しい。

個人を上げることと、組織全体を上げることは、やり方が違う。

チームを作る人間は、そこを理解しないといけない。強い選手が集まって、強い組織になるんじゃない。強い組織だから選手が強くなるのだ。

難関大と言われる大学の学生の出身高校がみんな同じなのは、その高校がそういう高校だったからだ。

日本において識字率がほぼ100%なのは、全員「言い訳しない」からじゃない。日本がそういう国だからだ。

どんな国に生まれても、言い訳せず勉強すればそれなりに賢くはなると思う。

だが、国全体を上げるために、全員に言い訳せず頑張れと鼓舞するのは違う。

そういう国に、そういう組織にする必要がある。

頑張らせることも大事だ。だが、頑張らなくてもできるようにする努力がより大事だ。

頑張らなくてもできるような仕組み作りを「頑張って」作る必要がある。

どんな組織にも、頑張る人もいれば頑張らない人もいる。自己中な人がいれば、周りへの気配りがすごい人もいる。それは当たり前だ。相対評価だから。

優秀な選手ほど、人のせいにしない。

人のせいにしないから、強くなるし、発言力のあるポジションに立つ。

そして人のせいにしないから、組織のせいにもしない。

だから、組織は変わらない。ずっと例年通りの成績を繰り返す。

チーム内の順位を上げるためには、自分のせいにしたほうがいい。

チーム全体の順位を上げるためには、自分のせいにしてはだめだ。

組織を変える。

適切な人間に、適切な役割を。

適切な時期に、適切なトレーニングを。

そのためには、「チーム内の悪影響を与えているルール、文化、伝統、価値観」を認めなくてはならない。

それは、結構「人のせいにしてる」感が非常に強い。だからこそ、「自分が頑張ればいい」となって、組織は変わらず、弱いチームはずっと弱いだけになる。

そこが難しい。

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アスリートとして、言い訳は絶対に許されないし、絶対に強くはならない。そして選手自身、言い訳したくない。だが自分がもっと強くなるためにはチームを変えなければならない。

「言い訳をしてはいけない」という中で、「組織を変えなければ勝てない」、その矛盾を超えなければ、絶対にチームは強くならないし、それを超えることが学生スポーツの難しさであり、醍醐味なんじゃないかと思う。

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2015年10月退職、現在無職。12月の日本代表選考でトップ通過。16年4月韓国で行われるアジア大陸予選で3位以内で五輪枠獲得。種目は軽量級ダブルスカル。

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