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東京10区補選。ヘラヘラ笑ってないで、アベノミクスの尻ぬぐいをどうするのか論じてください。

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本日は、東京10区・福岡6区の衆議院議員補欠選挙の告示日でした。

国会ではにわかに解散風が吹き始めたところで、その趨勢を占う重要な選挙となりそうです。

板橋区は東京10区(豊島区全域と練馬区の一部)と隣接しているため、私もなんやかやとお手伝いをしています。

 

特定の候補者を応援する記事を書いてしまうとハフポストやBLOGOSに載らなくなってしまうので^^;、今回は特定の候補者の名前を出さずに論じます。

 

本日は告示日ということで、東京10区の各候補者も第一声となる訴えを行ったわけですが、ニュースで第一声をご覧になる方は、候補者の「表情」にご注目いただきたいと思います。

 

与党候補者。

「ニッコニコ」です。

もう最初から勝った気。

 

まあ、それも仕方がない絶好調ぶりですが、いまの国政の状況、国会論戦の争点を考えれば、ヘラヘラ笑っている場合でしょうか。

しかも、与党候補者の訴えは、なんでも都政についてが中心だったとか。。。

何の選挙なんですか?

 

蓮舫さんや小池百合子さんが注目されてしまうのは仕方ありませんが、あくまでも「候補者本人」が「国政課題」について論戦を行い、有権者にしっかり考えてもらった上で判断していただくよう望みます。

 

現在臨時国会が開催中であり、この補選でも候補者同士で討論してほしい論点がたくさんありますが、私としては、国政の最重要課題のひとつなのに臨時国会での議論がいまいち足りないように思われる「アベノミクスの行く末」について、補選候補者に政見を示してもらいたいと思っています。

 

投資信託はわかっている。いつか「大調整」が起こることを。

 

たまたま目に入った、ある投資信託の運用報告書に、このようなことが書いてありました。

 

 市場には調整のマグマがどんどん溜まってきており、いつ噴火につながるのか誰にもわかりません。日銀は現在、日本のETF全体の6割を保有し9兆円に迫っています。先日には年間6兆円を買うことまで宣言しました。アベノミクス当初2013年、外国人投資家の買い越し額が年間15兆円超でしたからその影響は大きいはずです。それでも現在の水準なのですから、そのねじれが解消される時に大きな調整が起きることは容易に想定できるでしょう。

 

投資信託の立場からすれば、日銀がETFをガンガン買い込んで株価を上げてくれるなら、それを歓迎しそうなものです。

しかし、この投資信託は、そうは考えていません。

いずれ起こる「大調整」の後に買い仕込みをするべく、静かに備えているようにも見えます。

 

10/7の読売新聞には、これと関連する記事が出ています。

 

外国人投資家の「売り越し」6兆円、過去最大

 

 外国人投資家による売りが買いを上回る「売り越し額」は6兆1870億円に達し、1~9月としてはこれまでの最高だった1987年(4兆1047億円)を上回った。

 外国人投資家は日本株の売買の約7割を占め、株価に大きな影響を与える。外国人投資家の日本株売りが株価低迷の要因となっている。

 外国人投資家は、アベノミクスへの期待から日本株を買い始め、13年には1~9月の買い越し額が10兆円近くに上った。

 しかし、その後は景気の低迷が続き、今年に入るとイギリスが欧州連合(EU)離脱を決めるなどして市場が混乱したため、売りが目立つようになった。

 

現在、株価そのものは一進一退です。

しかしその実態は、日本の実体経済を反映させたものというよりは、「株価を支えるために猛烈に買い進む日銀・GPIF」と「日本株に見切りをつけて利益確定を進める外国人投資家」の間で一進一退している、ということではないのでしょうか。

大多数の国民がアベノミクスの恩恵を実感できないわけです。

 

日銀は頭を抱えているのかもしれません。

ここまでやってしまったら、「なんかうまくいかないから、もうやめます」などと安易に言えません。

そんな発言自体が「第2のリーマンショック」の引き金を引いてしまうかもしれないわけですから。

だから「金融政策に限界はない」などと胸を張って見せなければならない。

 

しかし、このまま際限なく戦線拡大を行っていいのでしょうか?

心の奥底では負け戦に半ば気づいているのに、いまさら撤収も後退もできず、ズルズルと戦力の逐次投入を行い、益なく失われ、大本営発表だけは勇ましく、民間には大損害を出し、しかし誰も責任を取らないまま、やがて「ポツダム宣言受諾」のときが来る...。

いま市場において起こっていることは、70年前の再現ではないのでしょうか?

 

私の意見を少しだけ言わせていただければ。

やはり考えなしに「アベノミクスは失敗しました」なんて認めてしまっては突然の大暴落を招きかねませんから、まず静かに「セーフティネット」を整備する。

まず個人。そして中小企業。

「リーマンショックがもう一度起きたら」という想定のもと、失業対策や倒産対策をあらかじめ準備しておく。

その上で日銀は、突然の暴落が起こらないよう慎重に「爆買い」から手を引く。

 

この方針変更は早晩気づかれ、日銀やGPIFの金融資産は、さらなる含み損を抱えることになるでしょう。

しかし、「勇気ある撤退」を恐れて際限ない戦線拡大を続けては、いずれ、よりひどい「敗戦」を迎えることになるのでは。

これ以上将来世代にツケを回さないためには、クレバーな「撤退戦略」が必要です。

 

「アベノミクスの尻ぬぐい」をどうするのか、ぜひ、補選候補者の皆様にも語っていただきたいと思います。

 

中妻じょうた 板橋区議会議員