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衆院選、最低の投票率 日本の民主主義は大丈夫か

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ELECTION JAPAN
Bloomberg via Getty Images
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52・66%で戦後最低。12月14日の衆議院選挙の投票率である。有権者の2人に1人しか投票所に足を運ばなかった。私は東京郊外の小学校で投票したが、閑散としていて、市の職員たちは珍客が来たとばかりに深々とお辞儀をしてくれた。

700億円。それが選挙費用である。その半分の国税が無駄になった、とも考えられる。安倍晋三首相があと2年の任期を残しながら、いきなり国会を解散したのは、権力強化のため、野党のスキをつく奇襲攻撃。まるで73年前の1941年12月8日、真珠湾攻撃にならったのかのようだ。

選挙前は、経済政策を争点とする「アベノミクス」解散などと曖昧(あいまい)なことを言っていたが、安倍首相は14日夜、自民党の候補が勝ち進む開票結果を見ながら、テレビ中継で、「憲法改正は自民党にとっての悲願。憲法改正への理解が高まるように努力したい」と言い切った。 衣(経済)の下からよろい(軍事)が透けて見えてきた。経済が良くなるとの触れ込みが「アベノミクス」だが、本人は祖父の岸信介・元首相、叔父の佐藤栄作・元首相、父親の安倍晋太郎・元外相ら親族の、「憲法改正」という「悲願」実現に使命感を燃やしている。

実は、自民党に投票した多くの国民は、生活の向上に期待しているのだ。厚生労働省の調査では、18歳未満の子どもの相対的貧困率は16・3%と過去最悪だ。

この層は進学をあきらめ、未来に絶望を感じている。日本は極端な学歴社会で、大卒でも就職がなく、労働人口のおよそ4割が非正規労働者。そのほとんどが、年収200万円以下の生活を強いられている。

円安、株高による格差の拡大は、「アベノミクス」の結果だ。しかし、自分の生活が苦しくなると、さらに「アベノミクス」に期待せざるを得ない、いわば「危険ドラッグ」のようなものだ。

自民党の選挙公約には、憲法に反する「集団的自衛権の行使容認」という言葉もなかった。が、安倍首相は、開票途中ですでに、関連法案を「次の通常国会で成立させたい」と言明している。

世論調査では、国民の約60%が反対している原発再稼働も、この「奇襲」の勝利を背景に強行しようとしている。いまや「勝てば官軍」。与党が3分の2議席を確保し、さらに横暴が強まりそうだ。連立政権の公明党への投票は、多分に暴走する自民党のブレーキ役としての期待でもあるが、「タカタ」のエアバッグのように役に立たないばかりか、危険な存在にならないか。

そんななか、沖縄の動きは注目すべきだ。先月の県知事選挙に続いて、全選挙区で自民党を拒否した。平和運動にとっての希望だ。

ある大学での講演のあと、東南アジアからきている留学生に真顔で、「日本人は政治に関心がなく、政治を変えようと行動も起こさない。本当に民主主義国家ですか」と問われた。その問いをいま反芻(はんすう)している。

AJWフォーラム英語版論文

(2014年12月24日AJWフォーラムより転載)

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