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憲法の良し悪しと96条の改正は別の問題だ

2013年05月06日 14時38分 JST | 更新 2013年07月06日 18時12分 JST

憲法改正が来たるべき参院選の大きな争点になりそうだ。

安倍晋三首相の自民党は、とくに憲法改正に関する手続きを定めた96条の改正を意気込んでいる。

96条では、衆参両院の総議員数の3分の2以上の賛成がなければ改正を発議できず、そのうえで国民投票を行うとなっているのである。それを安倍自民党は国会議員の過半数で発議できるように改めようとしているのだ。つまり憲法改正をやりやすくしようとしているのである。

たしかに、現在の憲法は「1946年に」米軍の占領下で、日本国が主権を持たないままにつくられたもので、占領軍の押しつけの面が少なくない。とくに九条は、あきらかに非武装状態を前提として制定されたものであった。だから自衛隊の存在自体が曖昧だともいえる。

その意味では、私はいわゆる護憲論者ではない。

当時は環境問題などはなく、地方分権の声もほとんどなかった。それに9条の2項は変えるべきだと捉えている。

だが、だからといって96条を過半数に改めて、憲法改正をしやすくするという発想には、疑義を覚えざるを得ない。

自民党には改正したい箇所が少なからずあり、だからこそ改正しやすい条項に改めたいのであろうが、将来自民党と大きく異なる政党が政権について、簡単に憲法を変えられてもよいと捉えているのだろうか。

問題のある現憲法を、かくも長い間変えられなかったのは、誤りに違いない悲惨な戦争の反省、そして再びあのような愚かな戦争をやってはいけないという強い拒否反応を国民の多くが示していて、自民党の改憲が戦前への逆行と感じられたからである。

だが、現在では憲法の欠陥に多くの国民がきづいていて、自民党、維新の会、みんなの党はもちろん、民主党、公明党も憲法改正には反対でない。ただし、民主党、公明党、そしてみんなの党も96条を変えることには反対だ。少なからぬ国民も憲法改正には賛成だが、96条を変えるのには反対の意見が少なくない。