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韓国、M5.8の地震は原発密集地で起きていた【一目で分かる地図】

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9月12日夜、朝鮮半島南東部の慶尚北道慶州付近で、最大マグニチュード5.8を記録する地震が発生した。朝鮮半島では過去最大規模の地震だった

この地震の震源は、韓国の原子力発電所が密集している地域だった。

韓国は2016年6月現在、原発24基、総出力2万1716メガワットの原発を抱える原発大国だが、これまで大きな地震がなかった韓国では、改めて大地震発生時の原発事故のリスクを懸念する声が出始めている。

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今回の地震の震源地と、主な活断層、そして原発関連施設の位置。ハンギョレの記事を参考にハフポスト日本版編集部で作成

環境保護団体グリーンピース・ソウル事務所はハンギョレに対し「建設中も含め8基ある古里原発(総出力8260メガワット)は、カナダのブルース原発とともに、世界最多の原子炉密集地だ」と話す。「古里原発は半径30㎞以内の人口も約380万人にのぼる。原子炉が6基以上ある原発で、周りに人が最も多く住んでいる所だ」とグリーンピースは説明する。

2011年の東日本大震災による東京電力福島第一原発事故は、複数の原子炉で事故が発生した。東国大学のバク・ジョンウン教授(原子力・エネルギーシステム工学)は「韓国政府は、日本より地震の確率が低いことを強調してきたが、地震は突然発生する。原発の発電容量が大きいということは、事故時の放射線放出量も多く、付近に住民が多く住んでいるということは、事故の被害も大きいということだ」と主張した。

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韓国・古里原発。1号機は1978年4月に運転を開始した、韓国で最も古い原発

韓国政府は6月、新古里原発5・6号機の建設を承認した。古里にはすでに建設中を含めて8基あり、10基に増えることになる。グリーンピースは「釜山、蔚山、慶州がある朝鮮半島南東部には、60以上の活断層がある。地震を引き起こす可能性がある活断層が韓国で最も多いところに原発をさらに建設することは、危険な決定だ」と警告している。

地震が少ないため、原子炉の耐震基準も比較的低めに設定されてきた。ハンギョレによると、月城原発の耐震設計基準は「M6.5」だった。全北大学地球環境科のオ・チャンファン教授は「17世紀にこの地域でM7.0以上の地震が発生した記録があることも考慮すると、現在M6.3~6.9となっている原子炉の耐震設計基準では安心できない」と話す。

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