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異性と恋愛するより、同性の親友と暮らしたい

2015年07月14日 00時18分 JST | 更新 2016年07月12日 18時12分 JST
cakes

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牧村朝子(まきむら あさこ) 1987年生まれ。タレント、文筆家。2010年、ミス日本ファイナリスト選出をきっかけに、杉本彩が社長を務める芸能事務所「オフィス彩」に所属。2013年、フランスでの同性婚法制化とともに、かねてより婚約していたフランス人女性と結婚。現在はフランスを拠点に、各種媒体への執筆・出演を続けている。将来の夢は「幸せそうな女の子カップルに"レズビアンって何?"って言われること」。著書『百合のリアル』(星海社新書)、マンガ監修『同居人の美少女がレズビアンだった件』(イースト・プレス)。 Twitter:@makimuuuuuu

同性婚って、同性愛者のためだけじゃないんだ。 っていうか結婚って、恋するふたりのためだけじゃないんだ。

それに気づいたのは2013年、フランスが同性婚法案をある愛称で呼んだことがきっかけでした。

そう。実はもともと、フランスの法律にも日本の法律にも、「結婚は恋愛関係に基づいていなければならない」なんてどこにも書いてないのよね。私も妻との関係が偽装結婚じゃないか調べられたことがありますが、お役所に要求されたのは共同名義での不動産契約書やらなんやらであって、目の前でキスしてみせることではありませんでした。

なのにどうしてこんなにも、「恋愛→結婚」というルートをたどらなきゃいけない気がしちゃうのかしら。ということで今回は、「同性の親友と住んだら楽しそうだと思うのに、異性と恋愛しなきゃいけない気持ちに駆られている」というご投稿をご紹介します。

私は、独身女性です。もうすぐ、30近くになりますが、誰ともつき合った事はありません。恋愛感情というものがわかりません。
今、大好きな親友(女性)と住んだら楽しいのではないか。と想像しています。親友のことは、友達という関係以上に好きです。
人として好き。大切にしたい。尊敬している。という気持ちです。これらを全部まとめると「愛している」のかもしれません。そして、セックスしたいとは思いません。
恋愛感情とはどんな気持ちなのでしょうか?「キスしたい」「セックスしたい」という気持ち?ドキドキする気持ち?
男性に関しては、恋愛感情を持たないと! とがんばってしまいます。 「これが、ドキドキするってことなのね」 「これが、好きってことなのね」 「これが、セックスしたいってことなのね」  と、確認しながら気持ちを高めているのです。
そして、熱が冷めると、その人の事を、性格も何も知らないし、どこが好きなのかわからないのだと気づきます。セックスしたら、この気持ちの正体がつかめるのかも!! と、セックスしましたが、生々しい。気持ち悪い。グロテスク。

二度としたくないと思いました。
自分でも、何を望んでいるのか、よくわかりません。私が「恋愛」を気にしすぎなのでしょうか。

(ご投稿の一部を編集の上、掲載させて頂きました)

ご投稿者の方は、「自分が何を望んでいるのかわからない」とおっしゃいます。だけどむしろ、よくわかっていらっしゃると私は思ったわ。

・大好きな親友(女性)と住んだら楽しいのではないか。と想像しています。

・男性に関しては、恋愛感情を持たないと! とがんばってしまいます。

・(セックスは)二度としたくないと思いました。

ほらね。 これでいいんだと思うのよ!

ご投稿者の方は、ちゃんとご自分の「親友と住んだら楽しいのではないか」っていう気持ちを見つけていらっしゃる。ならば、ぜひ話し合ってみたらいいことだと思います。もちろんお相手のあることですから自分だけでは決められませんが、それは人と人の間のことならいつも同じことです。恋愛であろうがなかろうが、ね。

共に人生を歩む相手とは、恋愛によって結ばれていなければならない......そんな決まりなんて、それを信じる人の頭の中にしかないものです。cakes上で岩井志麻子さんとの対談に出てきたとおり、昔はかえって「恋愛→結婚」というコースがふしだらなもの扱いされていたんですよ。

共に生きるために必要なのは、恋愛じゃない。信頼よ。

性別に関係なく、恋愛かどうかに関係なく、住みたい人と住めばいいし、生きたい人と生きればいい。そうして女同士で生きていく月日が重なると、いつか「恋人同士なの?」って聞かれることもあるかもしれませんね。

だけど恋愛扱いされなきゃいけない義理も、恋愛しなくちゃならない義理もありません。一緒に生きたい人と、一緒に生きてるだけ。それでいいんだと思います。

私はかつて、「女なら、男と恋愛→結婚→妊娠→出産→子育てをしなきゃいけない」っていう価値観を信じていました。したくもないことを一生懸命信じていたのは、自分自身を信じられなかったことの裏返しでした。めちゃくちゃ苦しかったけど、何が苦しいのかすらわからず、心理カウンセラーの前でも嘘の悩みをでっちあげたりしてきました。

ご投稿者の方のように「自分が何をしたいのかわかる」というのは、自分を信じられるようになってきたことのあかしですよ。

だからどうか、ご自分を信じてください。人が人と生きるために必要なのは、恋愛じゃない。信頼です。誰かと生きるためだけじゃなく、自分自身と生きるためにも、ね。

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