BLOG

予防接種は受けるべき?

2015年06月17日 15時53分 JST | 更新 2016年06月16日 18時12分 JST
写真AC

予防接種は伝染病を防ぐためのものですが、最近は「効果がない」「副作用が危険」といった意見も耳にします。受けたほうがよいのか、受けないほうがよいのか、一体どちらなのでしょうか。

「予防接種は受けた方が良いですか、受けない方が良いですか?」という質問をよく受けます。従来、「ワクチンが世界中の伝染病を終息させる」という考えが常識でした。しかし、近年では「ワクチンは副作用や薬害があるため危険」「ワクチンに予防効果はない」などといった意見も論じられるようになり、どちらが正しいのか混乱している親御さんたちも多いと感じています。実際、子宮頸がんワクチンの副反応(副作用もしくは薬害)が近年話題になりました。

予防接種の是非に関しては、周りの意見に流されるのではなく、全体像を見た上でメリット・デメリットを総合的に判断して決めてください。

予防接種をする場合のデメリット

予防接種を受けた場合、重篤な後遺症が残ることや、過去に死亡事故も起きた例があるのはご存知のとおりです。ワクチンを接種することで、その後の喘息、自閉症、神経疾患などの小児病が増えるという報告もあります。また、ワクチンによる陰謀論や、「住環境と衛生環境が改善されたから伝染病の罹患率が減少しただけで、予防接種の効果はない」などという報告もみられます。さらに、ワクチンにはアジュバントという免疫増強剤が入っていますが、アジュバントにはアルミニウムなどの有害物質が使われていることがあり、動物実験ではある条件でアジュバントを投与すると自己免疫疾患になることも知られています。

予防接種をしない場合のデメリット

もしワクチン接種を拒否した場合、日本ではどのような現実が待っているのかを、しっかり考えておかねばいけません。次に挙げるものは実際にあった例です。

(1)社会的デメリット...医師に児童相談所へ通報され、虐待だと言われた。

(2)予防接種を受けなかった小児が成人後に妊娠した時、たまたま風疹にかかったせいで、おなかの中の赤ちゃんが先天性風疹症候群という身体障害を持って産まれた。

(3)水痘にかかり、脳炎になり後遺症が残ってしまった。

現実的な問題に対応できるか?

「予防接種は危険だ」と言って、受けずにいることはできますが、受けない場合に起こりうる現実を十分に考察し、どうするか判断しましょう。つまり、「医師、児童相談所などから虐待だと言われる現実」「お孫さんが先天性風疹症候群を発症した場合にどう考えるのか?」「予防接種の対象疾患にかかり、万が一後遺症が残ってしまった場合にどう考え、行動するのか?」という点を十分に考察し、納得した上で「予防接種を受けない」という選択をしないと、いざという時に後悔をし、大変な思いをします。それらの現実的な問題に対応する覚悟がない方は、予防接種を受けることも選択肢になります。

どちらのメリットを優先するか?

「先天性風疹症候群を予防するには、周囲の全員が風疹の予防接種を受けることで(予防接種を打てない)妊婦さんたちを守るべきだ」という論調があります。これは、「過去に風疹の予防接種をしていても、妊娠した時に風疹抗体価が低下してしまっている方が存在するので、そのような妊婦さんを守るためには、周囲の全員が風疹にかからないように予防接種をすべき」という考え方です。

罹患率が高い人たちにワクチンを接種し、その集団に含まれる妊婦などの非接種者の感染が間接的に抑制される効果を「集団予防効果」と言います。集団予防効果だけを考えれば、「先天性風疹症候群の発症率を低下させる」という目的においては、「全員にワクチンを接種すべき」となります。

しかし、一方で、「ワクチンを接種するとあらゆる小児病の罹患率が上昇する」という調査報告が海外で出ています。上記の例に当てはめて考えると、「住民全員にワクチンを接種すると、集団予防効果により先天性風疹症候群の発症率は低下するが、ワクチンの副作用による小児病は増加する」ということにもなりかねません。

このように、予防接種をどうするべきかという議論の結論は、何を目的にするかによって全く変わってきます。

これからの課題

法律的には、予防接種を打たなければいけないという強制力はありません。そして、過去にワクチンによる死亡例もある以上、予防接種を受けるか受けないかの選択は、もっと自由でいいはずです。予防接種を打たないからと言って「虐待だ」などと通報するような社会構造は変えていくべきではないでしょうか。

また、海外の研究等では、ワクチンによる重大なデメリットも示されている以上、「ワクチンによるデメリットはないので受けるべき」という前提で全て議論するのではなく、ワクチンによる長期的なマイナス面の研究と啓蒙がすすんでいくことを望みます。なお、ワクチンに含まれるアジュバントが身体に悪いことは国や企業もわかっているようで、実際、そのリスク研究や次世代のアジュバント開発は今も進められているようです。

現時点での心構えは?

現時点では、予防接種を受けた場合と受けない場合の社会的なデメリットと身体的リスクを総合的に考察した上で、親御さんの価値観で受けるかどうかの決定をする必要があります。また、受けないという選択をしたならば、「自然治癒力を高める子育て」をぜひとも実行していただきたいと思います。

◆◆◆おすすめ記事◆◆◆

・いま「水素」が注目されている理由 

・夜間でも救急に行くべき症状とは? 

・病気の子どものために、大人ができること

【医師プロフィール】

2015-06-17-1434502457-9705890-picture1.jpg

首藤 紳介 小児科

小児科医として、大学病院や民間病院の救急外来などで現代医学を研鑽。

自身の様々な経験から、薬だけに頼らず、自己治癒力を高め、健康と美を保つための医療を目指すようになる。

2010年より湯島清水坂クリニックに勤務し、がんやアレルギー疾患、リウマチなどの膠原病をはじめとした、様々な慢性疾患の診療にあたる。

2013年5月より、表参道首藤クリニックの院長を務め、水素療法、点滴療法、補完代替医療などを中心として、心と体に優しい医療を展開している。