「ノーベル賞です」の連絡が取れません。米学者は山奥で「デジタルデトックス中」だった

スマートフォンを機内モードにしたまま、妻と2匹の犬とともに雪深い山岳地帯をハイキングしていたため、ノーベル委員会からの連絡が届かなかったといいます。

2025年のノーベル生理学・医学賞を受賞したアメリカの免疫学者フレッド・ラムズデルさんが、受賞発表当日にアメリカ・ワイオミング州の山中で「デジタルデトックス中」だったため、連絡が届かない事態が起きました。

ノーベル賞の公式サイトによると、ラムズデルさんは、米システム生物学研究所のメアリー・ブランコウさん、大阪大学教授の坂口志文さんとともに、免疫システムが自己を攻撃しないよう制御する「制御性T細胞」の発見でノーベル生理学・医学賞を受賞しました。この発見は「末梢免疫寛容」と呼ばれる仕組みを解明し、自己免疫疾患やがん治療における細胞療法の発展に大きく貢献したと説明しています。

BBCによると、ラムズデルさんは発表当日、スマートフォンを機内モードにしたまま妻ローラさんと2匹の犬とともに雪深い山岳地帯をハイキングしていたため、ノーベル委員会からの連絡が届かなかったといいます。

「妻が『あなたノーベル賞取ったのよ!』と叫んだとき、私は冗談だと思いました。すると彼女が“200件のメッセージが来ている”と言ったんです」とラムズデルさんは振り返ります。電波を求めて小さな町まで下山し、ようやくノーベル委員会に電話したのは、スウェーデン時間の深夜1時だったといいます。

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