
【あわせて読みたい】日本も「ラブブ」ブーム寸前?ハマる前に知っておくべき購買心理と注意点
「ハローキティ」でも、「ちいかわ」でも「おぱんちゅうさぎ」でもないーー。
うさぎのような耳にギザギザの歯、ふわふわの毛...
これが今、世界を熱狂の渦に巻き込んでいる、奇妙で可愛いキャラクター、「ラブブ(LABUBU)」だ。
ラブブ(LABUBU)とは?
ラブブを販売するのは、中国発のトイメーカー「POP MART」。オンラインストアの他にも、現在30以上の国と地域で2300台以上の自動販売機と500店舗以上の直営店を展開している。
ラブブの商品は通常、手のひらサイズの「ブラインドボックス」に入って販売されている。ガチャのように開けてみるまで中身が分からないことも、人々を夢中にさせている理由のひとつだ。

POP MARTの日本公式サイトによると、ラブブは北欧の森を故郷とする遊び好きな小さなエルフの部族で、9本の歯と尖った耳を持っていて、ちょうど家猫ほどの大きさ。「好奇心旺盛で少しイタズラ好き」だそうだ。
人気のぬいぐるみシリーズは、1ピース約2200円、6ピース入りのアソートボックスが約1万3500円で販売されている。だが時事通信によると、ネット上では20倍以上の値段で取引されるケースもあり、転売目的の大量購入が後を絶たない問題も起きている。
人気のきっかけは?
ラブブはデビューしてすぐに一躍人気者になったわけではない。実は10年もの時をかけ、最近になりようやく注目され始めた。
ラブブはもともと、香港出身のアーティスト、カシン・ロンさんが2015年に制作した絵本シリーズ「the Monsters」のキャラクター。
しかし爆発的人気を得たのは、2024年4月に、人気K-POPグループBLACKPINKのリサが、ラブブのぬいぐるみを抱きしめている動画をInstagramに投稿したのがきっかけだった。
他にも、アーティストのリアーナやデュア・リパなども、バッグにラブブを付けているのが目撃されている。
日本では
たくさんのかわいいキャラクターに溢れる日本では、まだ一部の層で人気があるだけで知名度は高くない。だが、Yahoo!検索大賞2024のネクストブレイク商品部門に選出されおり、注目度が急速に増している。
POP MART日本公式サイトもあり、東京や大阪を中心に直営店9店舗を展開している。さらに6月28日には、成田空港にも新ストアがオープンする。

POP MARTの公式サイトをチェックすると、ラブブ関連の商品はほぼ全て「在庫切れ」と書かれており、その人気ぶりが窺える。

実際POP MART原宿本店前には毎日、オープン前からたくさんの人が並んでいる。
筆者が話を聞いた人たちは全員がラブブのぬいぐるみペンダント目当てだと口を揃えた。ぬいぐるみにチェーンがついており、カバンにつけるのがトレンドなのだ。
フランスから来たという男女の2人組は、母国でもラブブは人気があり、開店1時間前から入店待ちをしていたという。
オーストラリアから旅行中だという親子は、日本にもお店があると聞いて調べてやってきたが、お目当てのものは入手できなかったという。10歳の女の子は「でも他に面白そうなものをいくつか買った」と、明るい表情でお店を後にした。
アメリカのカリフォルニアから来たという家族は、渋谷・原宿エリアにある他のPOP MART店舗もハシゴしたと言う。11歳の男の子は「ラブブのぬいぐるみペンダントは手に入らなかったけど、他の店舗でフィギュアをゲットした」と見せてくれた。

日本人の間でもじわじわと広がりを見せているラブブ・ブーム。入手困難がゆえに高額転売や模造品も横行しているため、十分注意が必要だ。
