脱力“引きずられ犬”が初展示。東京・府中で開催予定の「長沢蘆雪展」に注目!

江戸時代に活躍した長沢蘆雪。その展覧会を開く府中市美術館に話を聞きました

何とも言えない気の抜けた表情とユーモラスな可愛らしさで、多くのファンを魅了する「蘆雪犬」が、いまSNSで話題です。

2026年3月14日から東京・府中市美術館で開催される『長沢蘆雪展』で「展覧会初登場」となる作品を、長沢蘆雪展@府中市美術館【図録制作チーム公式】」(@edo_fam)のXアカウントが公開したためです。

「蘆雪犬」とは、江戸時代に活躍した画家・長沢蘆雪の作品に登場する犬のこと。初展示となる作品には、無垢な表情で引きずられていく犬──通称「引きずられ犬」が描かれています。

その愛らしい姿に「可愛すぎて声が出た」「ポメラニアンみたい」「これは観に行かねば!」とコメント欄は大賑わい。投稿は瞬く間に拡散し、アカウントのフォロワーは一晩で1万人を突破しました。すでに蘆雪犬のファンだった人々だけでなく、新たにその魅力に惹かれる人も続出しています。

これまで「春の江戸絵画まつり」シリーズとして20回以上の江戸絵画展を開催し、その中で蘆雪作品もたびたび紹介してきた府中市美術館。学芸員の金子信久さんは「蘆雪の魅力を探るなかで、子犬や動物、幼い子どもたちといった“小さな命”への温かい眼差しと、それを多彩な手法で表現する力が見えてきた」と話します。

長沢蘆雪展はそうした蘆雪作品の「かわいい」側面に焦点を当てた初の試みであり、近年話題を呼んだ蘆雪の《菊花子犬図》や初展示の「引きずられ犬」をはじめ、「期待の新人たちも登場予定」とのことです。

今でも新たな発見が続く蘆雪作品。可愛くて愉快な蘆雪の世界をたっぷり楽しめる展覧会となりそうです。詳細は府中市美術館の公式ウェブサイトへ。