「Suicaのペンギン」の卒業撤回を求める署名が立ち上がる「ただの交通系ICカードを超えた絆の象徴」

25年間愛されてきた「Suicaのペンギン」の卒業に、悲しみの声が広がっています。
JR東日本の交通系ICカードのキャラクター「Suicaのペンギン」(Chiharu Sakazaki/JR東日本/DENTSU提供)
JR東日本の交通系ICカードのキャラクター「Suicaのペンギン」(Chiharu Sakazaki/JR東日本/DENTSU提供)
時事通信社

JR東日本のICカードキャラクター「Suicaのペンギン」が2026年度末に卒業するという発表に対する反響が広がっている。

SNSには「こんなに愛されているキャラクターをなぜ」「信じられない。このままでいてほしい」などの声が多数投稿され、卒業撤回を願うオンライン署名も立ち上がった。

11月11日に始まった署名は、Suicaのペンギンを「ただの交通系ICカードを超えて、地域社会と人々との絆を築いてきた象徴」と表現。「突然の卒業は、多くの利用者にとって大きなショックであり、悲しみをもたらしています」と訴えている。

また、署名には「朝も夜もクタクタに疲れて電車に乗っています。そんな時、駅や車内の広告で、自販機に貼ってあるステッカーでSuicaのペンギンを見ると、可愛くて可愛くて思わずふふっと笑顔になる。私の小さな癒やしでした」など、ペンギンが心の支えだったことを伝えるコメントも寄せられている。

Suicaの顔として25年愛されてきた

Suicaのペンギンは絵本作家でイラストレーターの坂崎千春さんが生んだキャラクターだ。

2001年からこれまで25年間、Suicaのマスコットとして多くの人に親しまれ、グッズだけではなくブロンズ像も作られている。2012年には東北新幹線開業30周年を記念して、ご当地ラッピング新幹線が運行した。

坂崎さんは卒業について「2001年に『Suica』のイメージキャラクターとして選んでいただいたとき、とてもうれしく誇らしかったのを覚えています」「25年という長い時間、『Suicaのペンギン』として歩むことができて幸せでした。最後の1年も精一杯努めさせていただきます」というコメントを寄せ、感謝を伝えている。

JR東日本は、新キャラクターは原案などのアイデアを募集する可能性もあるとしているが、ペンギンがマスコットであり続けることを望む声が多いようだ。

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