日本政府は、台風30号で深刻な被害を受けたフィリピンに対し、自衛隊を1000人規模で派遣する方針を発表した。国際緊急援助活動としては、過去最大規模となる見通し。朝日新聞デジタルが報じた。
日本政府は、医療や輸送支援にあたるため艦艇3隻と、輸送ヘリコプター、輸送機を送る。国際緊急援助活動としては過去最大規模となる見通し。先遣隊はすでにフィリピン入りした
(朝日新聞デジタル「自衛隊1千人規模派遣へ 台風被害のフィリピン」より。2013年11月14日00:49)
安倍首相もFacebookに「大災害の被害の苦しみは、他人事ではありません」と投稿し、2011年の東日本大震災の際レスキューチームや緊急医療専門家などの震災救援隊を派遣してくれたフィリピンへの同情を示した。
最も被害が甚大なレイテ島が自衛隊の活動中心地になるだろうと考えられているが、同島では生活物資や食品を店舗から略奪する動きが広がっており、治安が不安定になっている。13日には、レイテ島タクロバン市で略奪を試みた武装集団とフィリピンの治安部隊が衝突し、銃撃戦が繰り広げられた。
猛烈な台風30号が襲ったフィリピン中部の被災地で食糧や水、生活物資を店や倉庫から略奪する動きが広がる中、同国の治安部隊が13日、武装集団と銃撃戦になった。現地ANCテレビが伝えた。報道によると、治安部隊が交戦状態となったのは、最も被害が大きかったレイテ州タクロバンにあるAbucay村。
(ロイター「フィリピン台風被災地、治安部隊と武装集団が銃撃戦=報道」2013年11月13日17:36)
同市のロムアルデス市長は、「市政府は食料と水を届けようとしているが、市内の秩序維持が困難だ」と語り、救援が進まない現状を危惧している。
市長は「市政府は食料と水を届けようとしているが、市内の秩序維持が困難だ」と語った。市政府には、退避する住民を運ぶ車両もないという。米CNNは「組織だった復旧と支援の形が全く取れていない」と伝えた。
(朝日新聞デジタル「被災レイテ島混乱、救援進まず 市長「秩序維持が困難」2013年11月14日11:50)
このような状況において、現地に派遣される自衛隊員の安全確保が懸念されている。防衛省・統合幕僚監部の西村修報道官はハフィントン・ポストの取材に対して、「現段階では、自衛隊員がどこでどのような働きをするかということがまだ確定されていない」と述べた上で、「フィリピン政府やすでに現地入りしているアメリカの救援部隊など様々な機関と協力して、治安情勢を注視していく」と述べた。
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