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2019年05月20日 11時32分 JST

太平洋の島にある「核の棺」老朽化。国連事務総長、放射性物質流出の可能性を警告

1946年から1962年にかけて原水爆実験が行われたマーシャル諸島のエニウェトク環礁。設置から40年前後が経過してクラック(ひび)が目立ってきています。

Engadget 日本版
マーシャル諸島のエニウェトク環礁にある、核廃棄物を格納したコンクリートドーム

国連事務総長のアントニオ・グテーレス氏が、1946年から1962年にかけて原水爆実験が行われたマーシャル諸島のエニウェトク環礁にある、核廃棄物を格納したコンクリートドームから放射性物質が漏れ出ているとの懸念を表明しました。この容器はエニウェトク環礁のルニット島に作られたもので、老朽化が進行しつつあります。

このコンクリート容器は合計67回もの核兵器実験が行われた地点に作られており、実験で産み出された核廃棄物は1970年代の終わりに、この地点にできたクレーターに放り込まれた上から厚さ45cmのドーム状のコンクリートで覆われました。ただ、当時はこれが恒久的な処分ではないとする考えから、クレーターの底面まできちんとコンクリートで覆われていないのが問題とされます。

コンクリートのドームは設置から40年前後が経過してクラック(ひび)が目立ってきており、強いサイクロンに見舞われれば完全に割れてしまう可能性もあるとされます。グテーレス国連事務総長は、具体的な対策を示しこそしなかったものの「過去にフランス領ポリネシアとマーシャル諸島で起こった爆発について、多くのことをしなければならない。これは地域社会や住民の健康への影響があり、その他の側面にも関連します。この影響を最小限に抑えるためのメカニズムと補償が求められます」と述べています。

(2019年5月19日Engadget 日本版「太平洋にある「核の棺」老朽化。国連事務総長、放射性物質流出の可能性を警告」より転載)

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